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テンセント、5500億円投じる新本社ビルが話題に その全貌を公開

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中国深圳市大鏟湾で大規模な建設工事が6月初旬にスタートした。IT大手のテンセント(騰訊)が自社のグローバル本部となる未来都市の建設を進めているのだ。

テンセント公式サイトによると、投資額318億9000万元(約5500億円)の同都市の開発面積は200万平方メートルだという。その規模は米マンハッタン中心部のミッドタウンに匹敵する。

マンハッタン中心部ミッドタウン

都市の建設プロジェクトは2期に分けて進められる。第1期は2024年12月に竣工予定で、第2期は2026年11月の竣工予定だ。建設期間はそう長くはない。

設計を担当したのは米国の設計大手NBBJ社。深圳市内にあるテンセント社屋、濱海ビルの設計も同社が担当した。

画像提供:NBBJ

NBBJは分散型ネットワークに着想を得たコンセプト「ネット・シティ」を掲げ、人の暮らしをベースとした「互いにつながり合う大都会」という中国初のエコシステム構築を目指す。その目的はあらゆるものとつながるビジネスパークを誕生させ、未来都市として世界の模範になることである。

スマート交通

都市の空間は複数階層に分けられ、人の通行ルートと自動車やバスなどの走行ルートが異なる階層に分散される。これは人が海などの景観を楽しむだめだ。

また、自動運転、路車協調システム、自動駐車システム、リバーシブルレーン(中央線変移)、優先通行権の振り分けなどにより敷地内交通の利便性、安全性を高めている。

画像提供:NBBJ

つながり合う都市

私たちは食事をするならレストランへ、歌を歌うならカラオケボックスへ、仕事をするならオフィスへ、といった具合に生活している。目的を果たすための機能を持った場所へ行く必要があるからだ。未来都市はその機能の境目をなくし、暮らし、仕事、娯楽が一体化する。

NBBJの計画は人と多層構造の空間が相互につながり合うことで実現できる。この空間にはハイテクAIシステムが集約されており、市内には北から南までそのシステムがジグザグに張り巡らされている。人がそのシステムの近くにいれば、サービスを享受できる仕組みだ。

サスティナブルであること

都市の建物の屋上にはソーラーパネルが設置され、センサーが環境モニタリングを行う。また、雨水収集するためのシステムを導入し、表面流出や氾濫が起きないよう管理する。また、各所に公園や林、湿地などの緑化空間を取り入れる計画だ。

画像提NBBJ

IT界の巨人がこの未来都市建設プロジェクトを進めるのには、従業員に住居とオフィスを提供する以外にも理由がある。

たとえば杭州市はなぜ「インターネットの中心都市」と言われるまでになったのか。それはアリババがあったからである。同市でのアリババの成長が、IT企業の集積を促した。

地方政府にとって、大手企業は多額の法人税を納めてくれる存在だ。また、就業、消費機会をもたらし、都市経済の循環を促進してくれる存在でもある。このため地方政府は都市全体の力の底上げにつながるのなら喜んで補助金を拠出し、大手企業を誘致する。そしてIT大手にとっても豊富な資金と土地は大きな魅力だ。

つまり、本プロジェクトはテンセントと地方政府の持ちつ持たれつの関係が生んだものである。今後、IT企業の成長とともに、IT企業が土地を買い、街を作る状況は当たり前に生まれるだろう。

作者:小雷嗶嗶(WeChat ID:xiaoleibbb )、Jonty
(翻訳・Qiunai)

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