ウェアラブル端末、生き残るのはアップルとシャオミだけ
ウェアラブルデバイスの存在感はこの数年、ゆっくりではあるが少しずつ大きくなってきた。現在では年間1億個を出荷するマーケットに成長している。IT関連調査企業ガートナーの予測では、2021年には出荷総数5億個、売上高550億ドルに達するという。
現在、ウェアラブル端末の領域で世界を二分するのは、米国のアップルと中国の小米科技(シャオミ)だ。ハイエンド端末で人気を得るアップルに対し、コストパフォーマンスで勝負をかけるシャオミ。市場の今後の動向について、シャオミのウェアラブル端末生産を手がける華米科技(ファーミ、Huami)の黄汪CEOに話を聞いた。
創業4年でアップルと双璧をなすウェアラブル端末メーカーに
2014年に創業した華米はシャオミのグループ企業だ。シャオミの持つブランド力を生かし、瞬く間にウェアラブルデバイスのトップ企業に成長した。2018年にはニューヨーク上場も果たしている。
創業者でCEOの黄汪氏は連続起業家で、華米は彼を中心にタブレット端末やOSなどに携わってきたベテラン陣が脇を固めている。「我々は業界経験が長く、どのタイミングでどのようなコンセプトの製品を世に送り出すべきかを熟知している」と黄CEOは語る。
ブランド、サプライチェーン、資金などでシャオミの戦略的バックアップを得ている面も成功の一大要因だ。ハードウェア系ベンチャーにとって、良質なサプライチェーンの確保は最も大きな壁のひとつだが、シャオミが後ろ盾とあれば、この点でも不安要素はなかった。
スマートウォッチはあと4~5年は伸びる
ウェアラブル端末の分野は急激な成長は望めないが、着実に前進を続けている。黄CEOは、「複数のプロダクトが同時に市場に浸透することはなく、一つのプロダクトが成功すると次のプロダクトが成長期に入る」と考える。現在はスマートウォッチが最も勢いあるプロダクトと言えるが、今後4~5年は成長を続けると黄CEOは見ている。その次に来るのはスマートグラスか、スマートシューズだろうか。
将来はルイ・ヴィトンが参入?
スマートウォッチやスマートブレスレットなど、手首に装着する製品がウェアラブル端末の現在の主流だが、「いずれもガジェット的な色彩が強く、ファッション性に欠けるのが問題」と黄CEOは指摘する。デザイン性がネックとなって、今後はごく一部のメーカーにシェアが集中し、Fitbitや華為技術(ファーウェイ)、サムスンなどは淘汰されていくだろうと予測している。黄CEOは「アップルとシャオミの2社だけが生き残る」と考えている。IT専門調査企業IDCによると、2018年第2四半期、ウェアラブル端末のシェア(出荷数)はアップルが17%、シャオミが15.2%を占めた。この2社以外に2ケタを超えたメーカーはいない。

2018年第2四半期のウェアラブル端末出荷量(IDC資料)
2014年からスマートブレスレット「MiBand」をシリーズ展開しているシャオミは、高コストパフォーマンスで急速にシェアを伸ばした。しかし黄CEOは、将来的にアナログ時計のデザインとスマートウォッチの機能を併せ持つハイブリッドなデバイスが登場する可能性も示唆する。スイス製腕時計のような優雅な外観を持ちながら、心拍数など健康状態を記録できる製品を、例えばルイ・ヴィトンやアディダスが発表したら?ユーザーの多様な好みに合致する多様なデザインを持つ製品が現われたら、ウェアラブル端末の世界はより盛りあがりを見せるだろう。
(翻訳・愛玉)