180日で土に戻る生分解性プラスチック 酒かすや牛乳から製造

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180日で土に戻る生分解性プラスチック 酒かすや牛乳から製造

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プラスチックによる環境汚染に対し中国政府が近年相次いで対策を打ち出す中、中国では生分解性プラスチック業界が急成長している。2025年までにその市場規模は540億元(約9200億円)になるという。既存設備および建設中の設備による生分解性プラスチックの生産能力は合計176.7万トンに達するが、需要は約270万トンで、差し引いて93万トン分の供給が不足している計算になる。

36Krが最近取材した「MI TERRO(靡特洛新材料科技)」は、同分野を手がけるスタートアップの一つだ。2020年に設立され、食品廃棄物などの再生可能資源から生体高分子を抽出し、包装材や衣料品など合成樹脂の代替材料を製造している。

公式サイトより

共同創業者でCEOのロバート・ルオ氏によると、同社は最近、新たな生分解性包装材の製造法として酒粕から抽出したタンパク質を繊維と合成する技術を実現した。

ルオCEOの説明では、酒粕由来の包装材は一般的なプラスチックと比較して鮮度保持に優れ、包んだ物が酸化しにくくなるメリットがある。また、PLA(ポリ乳酸)やPBAT(ポリブチレンアジペートテレフタレート)など他の生分解性プラスチックと比較して生産コストが安く、分解までのサイクルも短い。中国国内の他の生分解性包装材に比べ、コストは20〜30%下がるという。

酒粕由来タンパク質はその他にも多くの強みを持っている。酒粕の原料は廃棄食品であり、循環・再生が可能なものだ。自然に還し、適切な細菌を加えれば180日以内に完全分解し、土壌を汚染しない物質に変化する。加工工程も短く消費エネルギーも少なくて済むため、低価格で提供できるのだ。

酒粕由来の包装材及びビールから抽出した酒粕

MI TERROは乳製品世界大手ダノンをはじめ世界の有名企業20社と提携している。食品に含まれるタンパク質からラップフィルムを製造する関連技術も実現した。品質保持期限を過ぎて変質した牛乳からタンパク質を抽出し、包装材に再加工することに成功したのだ。ルオCEOによると、この技術は繊維製品の生産や生分解性ラップの再生産にも応用でき、石油由来あるいは木製の材料に代替できる。同社はすでにこの技術を特許申請した。

環境保護はまだ消費につながる主な動機とはなっていない。しかし、中国では近年になって国家発展改革委員会、生態環境部などがプラスチック汚染対策に関する一連の法律法規を発表している。外食、化粧品、食品などの業界でも、環境保護に配慮した包装材に対する巨大な需要が生まれている。MI TERROでは消費者の環境保護意識を高めるため、フェイスブックやインスタグラムなどのSNSを通じて情報や提案を発信し、農産物の廃棄問題などに関心を向けるよう促している。

ルオCEOは新材料技術に関連する事業を手がけてきた連続起業家で、MI TERROには共同創業者およびチーフサイエンティストとして、材料工学を専門とする浙江大学の教授も参加している。
(翻訳・愛玉)

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