ストレス社会で需要急増、瞑想+マインドフルネスで心を癒やす「Heartly lab」

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ストレス社会で需要急増、瞑想+マインドフルネスで心を癒やす「Heartly lab」

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瞑想やマインドフルネスに関連するサービスを提供する「Heartly lab」がシードラウンドで約1000万元(約1億7000万円)を調達した。出資者は著名投資家・邵亦波氏のファミリー財団とモバイル関連機器を開発する「Anker(アンカー)」の創業者で董事長を務める陽萌氏。調達した資金は製品開発、人材拡充に充てられる。

中国睡眠研究会(Chinese Sleep Research Society)が発表した「2021年運動と睡眠白書」によると、中国では3億人以上が睡眠障害に悩んでおり、その割合は世界平均より10ポイント高い。複数のメディアによると2020年に中国の睡眠ビジネスの市場規模は4000億元(約6兆8000億円)に達し、2030年には1兆元(約17兆円)を突破するとのこと。

Heartly labの創業者Vivienne氏は、かつてUber中国の中核メンバーであり、その後バイトダンス(字節跳動)に加わり、ショート動画アプリ「抖音(Douyin)」とその海外版「TikTok」に初期メンバーとして関わった。Vivienne氏は長年ビジネスの世界で働く中で、急速に発展する社会では子供時代のようなシンプルで平和で創造力に満ちた成長体験を得ることが難しいことに気が付いた。それまでヨガや瞑想を習慣にしてきた同氏は、健康的なライススタイルを都市生活に取り入れることを目的にHeartly labを設立した。

Vivienne氏によると世界的に有名な瞑想アプリは「Calm」と「Headspace」で、どちらもユニコーン企業になっている。中国でもメンタルヘルスのサービスが充実してきたが、多くのサービスはオフラインのスタジオで提供されている。メンタルヘルスに関連したオンラインサービスには、心理カウンセリングを提供する「簡単心理」や「KnowYourself」、ホワイトノイズを再生できるリラクゼーションアプリ「潮汐(Tide.fm)」、睡眠品質のトラッキングアプリ「蝸牛睡眠(Snail Sleep)」などがある。

Heartly Labのビジネスは、オンラインコンテンツ、オフラインでの体験、新しい消費シーンの3つから成り立っており、ターゲットユーザーは都市部で生活するホワイトカラー、瞑想やヨガなどの愛好者、心身の健康に関心を持つ一般ユーザーが含まれる。

オンラインコンテンツには、マインドフルネス理論と実践演習、ユーザーコミュニティが含まれている。理論と実践演習には、東洋の思想、西洋の心理学、神経科学など幅広い分野の理論と応用が含まれており、瞑想について深く学びたいユーザーが基礎から高度な内容にいたるまで体系的に学習することができる。現在これらのコンテンツはWeChatのミニプログラムとして提供されている。

オンラインコミュニティはHeartly Labが海外の瞑想サービスと差別化を図るために力を入れている部分だ。Vivienne氏によるとHeartly Labは一般的なサービスプラットフォームではなく、コアなコミュニティを軸にしたソーシャルサービスだという。オンラインコンテンツとオフラインの体験を融合させ、きめ細やかな運営を行い、一部サービスを会員制にすることによって、ユーザーのLTV(ライフタイムバリュー)の向上を目指していく。

Heartly Lab のWeChatミニプログラムの画面

オフラインでは、研修旅行やワークショップなどの形でサービスが提供されている。これまで都市部で体験活動とワークショップが定期的に開催されており、新型コロナウイルスが収束した今後は、近距離の研修旅行、テーマ旅行なども成長が見込める分野だ。Heartly Labはニッチブランドとして出発したが、将来的にはより大きな市場で多くのユーザーへサービスを提供したいと考えている。

新しい消費シーンについてはアスレジャー(スポーツウェアと普段着を兼ねるファッション)製品やアウトドア製品などを視野に入れている。オンラインコンテンツとオフラインの体験活動によって基礎を固めた後に、これらの製品の販売に乗り出す予定だ。

Heartly Labはまたメンタルケアと消費を結びつける試みとして、今年の第3四半期からコンテンツと製品のコラボを展開していく。Heartly LabはAnkerと提携を結んでおり、Ankerのオーディオブランド「Soundcore」に瞑想やストレス解消に関するコンテンツを提供している。またスポーツジム「FITURE」とマインドフルネスのパートナーシップを結び、より多様なユーザー体験を開拓している。

Heartly Labの創業チームは、Uber、抖音、TikTok、メンタルヘルスケアプラットフォーム「Lyra Health」などの出身で、学術分野の専門家と業界経験の長いメンバーによって構成されている。
(翻訳・普洱)

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