【東京五輪】五輪で初の金メダル 日本卓球の強さを分析

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【新華社東京8月8日】7月26日に行われた東京五輪の卓球混合ダブルス決勝で、日本の水谷隼・伊藤美誠組が中国ペアを破り、日本卓球史上初の五輪金メダルを獲得した。日本メディアはこのニュースに沸き立ったが、中国では日本の卓球の実力や育成の仕組みを見直す動きが出ている。

▽国の資金で運営する「エリートアカデミー」
元中国代表選手で、日本で卓球教室経営や大学講師をしている李雋(り・しゅん)さんは、日本の卓球の実力が着実に向上しているのは、13年前に始まった政府出資の選手養成システム「JOCエリートアカデミー」の影響が大きいと考えている。

李さんによると、日本の卓球界は以前、クラブチームが育成する方式だったが、2008年から政府が資金を出して五輪などの国際大会に出場する選手を育成する「JOCエリートアカデミー」を設立した。中でも最も注目されているのが卓球チームで、12~17歳の五輪出場が有望視される選手を全国から選抜して集中的に育成し、中国人コーチが1対1や1対2で教えている。

李さんは、エリートアカデミーと日本代表が選んだ中国人コーチが比較的若く、非常に熱心で責任感が強く、技術指導から体力トレーニング、食事、生活、健康管理などあらゆる面で若い選手たちの面倒を見ていると説明した。

▽企業が選手の将来の不安を解決
日本の卓球の人材選抜・育成システムの中で「中国勢」が重要な役割を果たしているが、日本の卓球界にも独自のシステムがあり、自身の力で育成した選手も少なくない。例えば、今回混合ダブルスで金メダル、女子シングルスで銅メダルを獲得した伊藤美誠は、日本独自のシステムで育成された。

日本の卓球選手育成システムには、企業スポンサーや企業チームなどの制度や、選手を従業員として雇用し、引退後は一般的な仕事に従事させる制度もあり、選手の将来の不安を解決している。平野美宇は日本生命、伊藤美誠はスターツにそれぞれ所属しており、二人とも複数のスポンサーと契約している。

▽競争は注目度向上にプラスとなる
日本に初の五輪卓球金メダルをもたらした混合ダブルス決勝は、日本のポータルサイト最大手、ヤフーでリアルタイム検索2位となり、優勝時のテレビ瞬間最高視聴率は40.5%に達した。金メダル獲得後、日本メディアは歓喜し、ネットユーザーも大変な興奮に包まれた。中国のネットユーザーからは、中国人コーチが「中国に勝つ日本人を育成する」ことに疑問の声も上がったが、これについて李さんは理性的な対応を呼び掛け、世界各国の卓球のレベルが向上し、強い相手が現れることで、互いの競争を促し、切磋琢磨できると理解を求めた。また、いつまでも中国だけが勝っていては、世界が興味を失ってしまうかもしれず、激しい競争が卓球への世界的な注目度を高めることにつながると指摘した。    (記者/楊汀)

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