シャオミ、自動車製造へ大きな一歩。マイクロソフト技術者創業の自動運転企業買収

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中国スマートフォン・IoT家電大手「シャオミ(小米科技)」は8月25日に2021年第2四半期(4~6月期)の決算を発表し、自動運転技術を開発する「DeepMotion(深動科技)」の関係者と株式購入契約を交わしたことを明らかにした。

シャオミは、DeepMotionの普通株主および優先株主から普通株式1億2500万株(発行済み株式の71.16%)と優先株式5048万4700株(同28.84%)を購入し、同社の全株式を取得する。買収価格は総額7737万ドル(約85億円)で、取引完了後、同社はシャオミの完全子会社となる。

今回の買収は、シャオミにとって自動車製造に乗り出すための重要な一歩となるに違いない。現在、自動車メーカーにとって自動運転機能は重要なコンピタンスの一つとなっているが、シャオミはこの分野の蓄積が十分ではなく、自動運転技術のスタートアップを買収することで、0を1へ変えようとしている。

DeepMotionはCEOの蔡鋭氏、CTOの李志偉氏、チーフサイエンティストの楊奎元氏、研究開発責任者の張弛氏という4名により創業された。

▲DeepMotion中核メンバー(画像はDeepMotionのオフィシャルサイトより)

蔡鋭氏、李志偉氏、楊奎元氏の3名はDeepMotionの創業前、米マイクロソフト(Microsoft)が北京に構える「マイクロソフトリサーチアジア(MSRA)」に約10年間勤務し、蔡CEOと李CTOはマイクロソフト社のMRデバイス「Hololens」の開発にも関わっていた。

MSRAは「AIの士官学校」とも呼ばれ、自動運転分野ではこのラボからトップクラスの人材が何人も輩出されている。

自動運転分野への頻繁な出資、着々とエコシステムを構築

シャオミ設立以来、同社とCEOの雷軍氏は数多くのモビリティ企業へ出資を行ってきた。雷軍氏が自動車製造への参入を決定してからは、自動運転関連企業の「縦目科技(ZongMu Technology)」「禾賽科技(Hesai Technology)」「愛泊車(AIPARK)」などに相次いで出資を行っており、シャオミが自動運転を重要なセールスポイントにしようとしていることがわかる。

▲シャオミ、自動車製造参入表明後のモビリティ企業への出資状況

2013年創業の縦目科技は、主に自動車メーカーに自動運転システム(ADS)や先進運転支援システム(ADAS)の技術や製品を提供している。同社の製品にはドメインコントローラ、カメラ、ミリ波レーダー、超音波センサーなど自動運転に欠かせないコアセンサー類、およびコアセンシング、測位、地図などアルゴリズム製品やクラウドサービス製品などがある。同社はスマートドライビングシステム、スマートシティ関連の製品やサービス、新エネルギー車用ハイパワーワイヤレス充電製品などの事業を展開しており、「中国第一汽車集団(China FAW Group)」、「長安汽車(Changan Automobile)」、「北京汽車集団(BAIC Group)」、「吉利汽車(Geely Automobile)」など自動車大手や、「理想汽車(Li Auto)」など新興自動車メーカーを顧客に持つ。

LiDAR技術の古参スタートアップである禾賽科技は、LiDARの基盤技術、中核部品、自社開発のLiDARチップ、車載用規格に基づく設計プロセスやオートメーション生産、機能的安全性、干渉除去技術、ディープラーニングに基づくLiDARの知覚能力などに関する深い専門知識を蓄積している。

公開されているデータによると、禾賽科技製LiDARはロボタクシーやロボットの市場において高いシェアを占めており、世界23の国や地域の70都市以上に顧客を持つ。中国国内でメジャーな自動運転スタートアップの多くは、禾賽科技と提携関係を築いている。

▲禾賽科技のLiDAR

愛泊車はAIを活用した都市型スマートパーキングの開発を手掛けており、大都市向けにソリューションを提供している。今年8月にシャオミから戦略的出資を受けている。

自動車製造に関して、シャオミの蓄積は多いとは言えない。だが出資や買収により、主要なセンサーサプライヤー、自動運転や自動駐車のソリューションプロバイダーを網羅した自動運転の完備された技術チェーンを基本的に確立したと言える。

作者:車東西(WeChat ID:chedongxi)、Juice

(翻訳:浅田雅美)

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