ホテル向けに衣類のスピード乾燥機、 中国新興が3万台以上投入

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ホテル向けに衣類のスピード乾燥機、 中国新興が3万台以上投入

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IoTを活用した衣類乾燥機を開発する「閲潔科技(Yuejie Technology)」がシリーズAで1000万元(約1億7000万円)規模の資金を調達した。家庭用衣類乾燥機の中国最大手「中山天駿(TIJUMP)」が単独で出資した。閲潔科技は昨年12月と今年4月にも資金調達に成功している。

2020年9月に設立された閲潔科技は、「折りたたみ式スマート衣類乾燥機」で出張者向けサービスに参入、ホテル客室で利用できる3時間の速乾サービスを提供している。

2021年8月時点で、同社は中国15省、40都市以上のホテル1000軒余りに、衣類乾燥機3万1000台を設置、うち湖南省にある張家界や鳳凰古城など景勝地のホテルに1万台以上が設置されている。

「2021年中国ホテル業発展報告」によると、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、中国の宿泊施設の数は2021年1月1日時点で44万7000軒、総客室数は1620万4000室だった。閲潔科技の邱承志CEOの話では、ホテルへの浸透率20%で計算すると、ホテル向け乾燥機市場の規模は100億元(約1700億円)以上に達するという。感染症が終息してホテルや客室数が増加すれば、市場規模はさらに大きくなるだろう。

出張者や旅行者にとって、ホテルのクリーニングサービスは料金が高く、時間もかかる。かといって客室で手洗いすると、なかなか乾かずに生乾き臭が発生する。閲潔科技はこのニーズを調査・分析した上で、ホテル客室内で使える「速乾」「低価格」の折りたたみ式衣類乾燥機をリリースした。

公式情報によると、同社の衣類乾燥機はわずか2~3時間のスピード乾燥で、利用料金は1時間あたり8元(約140円)に抑えられている。一度に4~6着の服を乾燥させることができるため、1着あたりの費用は1時間に1.5~2元(約26~34円)と非常に安い。

「私たちが直接ホテルに製品を届け、設置まで行うため、ホテル側は余分なコストをかけることなく収益を上げることができる。設置にかかる時間もわずか2分だ。スマートシステムがデータ処理や故障報告を自動で行い、製品寿命は2万時間以上に達する」と邱CEOは説明する。

画像は企業提供

同社は今年中に、中国で最高ランクの5A級観光地に8万台の衣類乾燥機を設置する計画を立てており、2022年には4A級以上の観光地に合計50万台を投入することを目指している。

中山天駿創業者の黄紫華氏はこのように語っている。

「我々は閲潔科技に大きな期待を寄せている。彼らのビジネスモデルはユーザーの感じる不便を解消し、長期にわたって持続可能なビジネス価値をつくり出した。チームには大きな行動力と運営スキルがある。設備のリースと販売を組み合わせて、ホテルだけでなく家庭向けにもサービスを広げるなら、製造型企業が飛躍を遂げる上で大きな支えになるだろう」
(翻訳・畠中裕子)

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