新エネルギー車向け中国産パワー半導体が量産開始、海外にも出荷

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新エネルギー車向け中国産パワー半導体が量産開始、海外にも出荷

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パワーモジュールおよび電気駆動システムを手掛ける「臻駆科技(LEADRIVE)」がシリーズB2で3億元(約50億円)を調達した。出資を主導したのは「中金資本(CICC Capital)」傘下の「中金啓辰基金(Zhongjin Qichen)」で、「 レジェンド・キャピタル(君聯資本)」、「レノボ・キャピタル(聯想創投)」など既存株主も追加出資をした。

同社は19年2月にシリーズA+で4000万元(約6億8000万円)、20年8月にはシリーズBで1億5000万元(約25億5000万円)を調達している。

2017年に設立された臻駆科技は、主に新エネルギー車(NEV)のパワートレインや高性能のパワーモジュールの開発、生産、販売を手掛けている。現在の製品ラインはパワーモジュール、モーターコントローラ、パワートレインなどNEVの全産業チェーンにわたり、ドイツと中国に向けて出荷している。同社の製品は自動車のほか、風力や太陽光のエネルギー貯蔵設備などクリーンエネルギー分野にも導入されている。

NEV市場は急成長しており、コア部品である電気駆動システムにもイノベーションと成長の機会が巡ってきた。中国汽車工業協会のデータによると、NEVの21年1~7月の生産、販売台数はそれぞれ150万4000台と147万8000台で、ともに前年同期の3倍となり、20年12月~21年6月の7カ月間の生産、販売台数はともに20年の年間台数を上回った。

NEV、特に電気自動車(EV)は充電効率が課題であり、業界では高圧での急速充電が有効なソリューションの一つとみられているが、それには次世代のパワー半導体が必要となる。そのため、SiC(シリコンカーバイド)半導体モジュールの需要が高まっている。

中金啓辰基金の徐怡総経理も、電気駆動システムはNEVで最も重要なサブシステムで、電動化率の急速な上昇に伴い、中国の新エネルギーの電気駆動およびのパワー半導体の部品業界は急成長するとの見方を示している。

電気駆動は当然新興市場ではないため、業界でどのように競争していくかが重要だ。臻駆科技は設計、テスト、サプライチェーンの統合力を強みに製品の性能では世界の一流ブランドをベンチマークとするとしている。また、NEV向けのモーターコントローラおよび自社開発のパワーモジュールは、すでに国内外の複数の大手自動車メーカーや部品サプライヤーに納入している。

また、臻駆科技は環境マネジメントシステム認証ISO14001と最高級の機能安全認証ISO26262:2018ASIL-Dを取得している。

今年第一四半期には量産で大きな進展があり、中国の某有名自動車メーカーの複数の車種に採用された。臻駆科技によると、対象車種は9月にテストを終了している。

(翻訳・二胡)

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