電子タバコの「魔笛MOTI」が約11億円を調達、映画とのコラボなど大規模PRを展開へ

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電子タバコの「魔笛MOTI」が約11億円を調達、映画とのコラボなど大規模PRを展開へ

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「MOTI」製の電子タバコ

中国では2018年から徐々に電子タバコが注目され始めている。最近では国内メーカーも目につくようになってきた。

「魔笛MOTI」もそのような新興ブランドの一つだ。電子タバコ用アトマイザーの開発、販売、広報、輸出入を手がけている。昨年12月にはシリーズプレAで「真格基金(Zhen Fund)」から1000万ドル(約11億円)を調達した。

MOTIはアメリカの大手電子タバコメーカー「MAGMA」の傘下にあり、その前身は2010年にアメリカで設立された。EGO(第1世代電子タバコ)、APV(Advanced Personal Vaporizers)、POD型VAPEという進化を経て、「geek vape」や「VAPORESSO」といったAPVの5大ブランドに数えられる製品を世に送り出している。

MOTIのCMO周潔氏は「2015年にニコチンソルトが実用化されたことで、電子タバコは一気に普及した。従来のニコチン入りリキッドは、ニコチン吸収率が1%に満たなかったが、ニコチンソルトを使用することで5%まで上昇し、よりタバコの味わいに近い製品が生まれたからだ」と説明する。しかし、2015年当時の中国では、電子タバコは、ヒップホップやタトゥーなどのストリートカルチャーと結びつけて受け止められたので、一般人からは敬遠された。「電子タバコはカルチャーでもライフスタイルでもなく、実際は単なる嗜好品だ」と周氏は補足している。

先進国では電子タバコ(VAPE)の利便性や使用感が消費者に広く知られており、アメリカでは喫煙者の13%が電子タバコを使用しているという。そのアメリカで毎年開催される「VAPEコンベンション(ECC)」では昨年、MOTIの親会社MAGMAの製品が人気投票で1位を獲得した。また、MOTIの前身となった製品も昨年、中国・深圳市で毎年開催される「国際電子タバコ産業博覧会(IECIE)」で人気大賞を受賞した。

当初はアメリカで立ち上げられたMOTIだが、中国市場へ進出するに当たって3つの戦略を展開していく。

1)カートリッジ式電子タバコ「MOTI(魔笛)」と使い捨て電子タバコ「MOJO(魔即)」の2ブランドを展開。MOTIは旗艦ブランド、MOJOは電子タバコのビギナー向けという位置付けで、複合的なプロモーションを行う。中国市場での認知度を急速に高めるために、2月に公開される映画「流浪地球(The Wandering Earth)」との連動企画で限定商品を発表するなど、多彩な企画を仕掛けていく。

2)製品の企画・開発を引き続き重視していく。MOTIが採用する加熱技術「meta tech」はコイルの焦げ付きを飛躍的に軽減するほか、リキッドは7種類のフレーバーを発売し、多くの消費者が電子タバコに乗り換えるのを後押しする。

3)国内製品の品質基準向上に努める。MOTIが展開する2ブランドの製品はいずれも欧州のCEマーク、米特許庁(UPSTO)による認証のほか、FCC、RoHSなどの各認証を取得している。

周CMOによると、MOTIは電子タバコを一種の消耗品と位置付け、使い勝手やコストパフォーマンスを最重要視していくとのこと。プロモーションはオンラインとオフラインの両面で進めていくが、直接的に顧客を獲得するよりも、顧客間で効果的な口コミが広がることを期待している。

今回MOTIに出資した真格基金の投資ディレクター劉元氏は「喫煙は古来から続く習慣だが、社会のグローバル化や技術の進化に伴って、喫煙形態は常に変化し続けている。中国に3億5000万人いると言われる喫煙者に、より健康的かつ経済的な喫煙習慣を広めるためにも、MOTIに主導してもらいたい。MOTIのメンバーは実務経験も豊富で、すでに米国市場で一定の成績も残している。これは他ブランドには見られない財産だ」と述べている。
(翻訳・愛玉)

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