中国は「ブタ年」、「震驚文化」のキャラクター「猪小屁」がSNSを席巻

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2月5日は旧暦の正月(春節)。今年の干支は「猪」だが、中国では猪の字は「ブタ」を意味するため、今年はブタ年となる。

中国では最近、子ブタのキャラクター「猪小屁(ZHU XIAOPI/豚Pちゃん)」が大人気だ。お正月仕様の壁紙が微信(WeChat)や微博(Weibo)、ソーシャルEC「小紅書(RED)」などを席巻している。猪小屁のWeChatスタンプは、年越し前の1月31日には1億5000万回も送信された。各SNSに投稿された猪小屁のショート動画は、1日平均2億回以上再生されている。北京や上海ではエキシビションも開催される人気ぶりだ。

このオリジナルキャラクターを制作したのは、ショートコンテンツ制作やIP(知的財産)事業、マルチチャンネルネット―ワーク(MCN)などを運営する「震驚文化(ZHEN JING WEN HUA)」。猪小屁以外にも、50種ほどのオリジナルキャラクター事業を展開している。多くのMCNはインフルエンサーやユーチューバーなどのタレントをマネジメントしているが、震驚文化はオリジナルキャラクターに特化している。

こうしたコンテンツビジネスにとって、2019年は大きな転換点となるだろう。

ユーザーさえ獲得できれば成長できた「バージョン1.0時代」を経て、無数のMCNが激しい競争を繰り広げる「バージョン2.0時代」に突入したのだ。

震驚文化の創業者兼CEO樊不凡氏は「競争が厳しくなっても、勝敗を決めるのはコンテンツと運営能力だということに変わりはない」とする。「バージョン1.0時代」には、内容さえ優れていればコンテンツは自然と拡散したが、「バージョン2.0時代」においては、良質なコンテンツを継続的に発信し続けることが重要になる。ユーザーのロイヤルティを高め、関係性を構築するためには、運営能力も大切だ。

震驚文化は2016年末からオリジナルキャラクター運営に注力してきた。タレントではなく架空のキャラクターを選んだ理由について、樊氏はキャラクターライセンスが生む商業価値や、キャラクターのライフサイクルを考慮したという。

「ほんの十数年前には『IP(知的財産)』の概念すらなかった中国だが、2017年には版権商品の販売額は700億元(約1兆1400億円)を突破した。この市場のポテンシャルは非常に高い。ミッキーマウスのような人気キャラクターともなれば、100年後も廃れることなく活躍し続ける」と述べた。

しかし、猪小屁のように実写とCGアニメを合成した動画コンテンツは、単純な実写映像と比較して、時間当りの制作コストが十数倍にはね上がる。コストとリスクの高さが、キャラクター開発の難しさだ。

猪小屁プロジェクトは2017年に始動した。キャラクターデザインの段階でターゲットユーザー像を明確に絞り、版権事業や関連商品の展開を具体的に想定して「ブタ年」の2019年に備えてきた。キャラクターの造型も、低頭身で短い手足、大きな目、丸い顔など、人が潜在的に好む特徴を多く備えている。ユーザーの反応を見ながら、動作やエピソードにも微調整を加えてきた。

インフルエンサーなどのタレントと異なり、架空のキャラクターはスタンプや壁紙など派生コンテンツの展開や異業種ブランドとのコラボレーションによって露出を増やし、知名度を高める必要がある。

猪小屁も例に漏れず、WeChatや微博、ショート動画共有アプリのTikTok(抖音)や「快手(Kwai)」、自撮りアプリの「B612」や「FaceU」、ソーシャルECアプリの小紅書、中国語IME「搜狗輸入法(Sogou Pinyin)」など、多様なプラットフォームでスタンプやAR(拡張現実)エフェクト、ステッカーなどを展開している。その結果、学生やキャリア女性、子どもやママ世代まで、多様なセグメントのファンを獲得した。

樊氏は「今年は猪小屁を主力製品として展開していく。今後は猪小屁の家族も登場させて、キャラクターやストーリー、世界観を広げていく」とする。将来的にはアニメや映画の制作も視野に入れているという。

関連商品としては、まず玩具や文房具など主に子ども向けの製品を計画している。その後、展覧会などのイベントなども検討していく。すでに公共交通機関のパスカードやクレジットカードのデザインに採用されているほか、玩具やAIロボットなど、30社以上との提携事業が進んでいる。北京や上海などの大都市でテーマ―パークを開設することも計画しているという。
(翻訳・愛玉)

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