世界IPO市場、1~3月は低迷 調達額51%減

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【新華社北京4月17日】2021年に活況を呈した世界の新規株式公開(IPO)市場が冷え込んでいる。

大手国際会計事務所アーンスト・アンド・ヤング(EY)が発表した統計によると、世界のIPO市場は21年、件数が前年比64%増、資金調達額が67%増となり、ここ20年でIPOが最も活発な1年となった。

22年第1四半期(1~3月)の世界IPO市場は好スタートを切ったが、上昇から冷え込みに転じた。1月のIPOによる資金調達は21年以降の月間最高を記録したが、世界的な株式市場の変動を受け、四半期では大幅な冷え込みとなった。

EYの統計によると、第1四半期の世界IPO件数は前年同期比37%減の321件、資金調達額は51%減の544億ドル(1ドル=約126円)だった。

地域別では、アジア太平洋地域のパフォーマンスが際立ち、IPO件数は188件で前年同期比16%減少したものの、世界最大のIPO7件のうち4件が同地域で行われたことから資金調達額は427億ドルと前年同期比で18%増加し、世界の78%を占めた。同地域で第1四半期に行われたIPOのうち業種別では工業類(40件、33億ドル)が最も多く、素材類(37件、53億ドル)が続いた。資金調達額ではエネルギー類(8件、112億ドル)と通信類(3件、85億ドル)が多かった。

金融情報会社のリフィニティブのデータも同様の結果を示した。世界全体の第1四半期のIPOによる資金調達規模は1310億ドルと、19年と20年の同期の水準にほぼ並び、前年同期の約半分にとどまった。今年最大のIPO15件のうち9件がアジアで行われ、調達額トップのIPOもアジアで行われた。

世界会計事務所大手、デロイト・トウシュ・トーマツが発表した22年第1四半期のIPO市場分析・将来展望リポートによると、上海証券取引所は世界最大の上場先で、第1四半期のIPO資金調達額上位10件のうち3件が行われた。深圳証券取引所の調達規模は世界3位だった。北京、上海、深圳で1~3月に行われたIPOの件数は合計85件、資金調達額は1799億元(1元=約20円)だった。前年同期に上海と深圳で行われたIPOは100件、資金調達額は761億元で、件数は15%減ったものの資金調達額は2.4倍に増えた。

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