力扣(LeetCode)がプログラマーのスキルアップと求人の橋渡し役に

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「 力扣(LeetCode)」はプログラマーが、ITのスキルアップと能力診断を行うためのプラットフォームだ。プログラマーは力扣を利用してプログラミングの練習をすることで、スキルアップに繋がり、よりふさわしい仕事を見つけることもできる。

「LeetCode」は2011年に米シリコンバレーで初期に生まれたOJ(Online Judge)の一つである。 2015年に技術系人材の学習プラットフォームに転向、2018年2月には「領扣網絡(lingkou)」を通じて中国市場に参入し、正式に「力扣」と命名され、中国語サイトも立ち上げた。2018年10月、力扣はユーザーの学習体験をよりよくするため、インターネット分野の技術スキル向上に特化したサイトへと全面的にリニューアルした。

現在、力扣のユーザーは100万を超え、16種類のプログラミング言語に対応している。力扣は無料の面接支援ツールを提供しており、公開されている問題は1000セット以上で技術系人材面接のニーズに応えている。

力扣がプログラマー向けに提供するサービスには、システム化されたスキルアップのための「力扣探索」、膨大な技術的問題のデータベース、模擬面接、専門的な技術コミュニティー及び求職チャネルがある。

力扣解答ツール
力扣問題データベース

「力扣探索」は力扣が開発した学習整理ツールだ。ユーザーは異なるテーマのカードを使用して体系的に学習を進めることができる。力扣の練習問題データベースには1000を超えるオリジナルのプログラミング問題が含まれており、その範囲はアルゴリズム、データ構造、データベース、システムデザイン、オブジェクト指向デザイン、操作システムの6分野にわたっている。問題の難易度も3段階に分けられており、様々なレベルのプログラマーに対応している。力扣ではユーザーの学習レベルに対しても多次元的にデータ分析し、ユーザーは総合的に自身の進度、アクティブ度、学習状態を把握できるようになっている。

力扣探索

力扣は垂直型の技術プラットフォームであるため、対象ユーザーは絞り込まれており、その99%がプログラマーだ。ユーザーグループは技術コミュニティで活発に交流を行っている。力扣は現在、毎週日曜日に世界規模のオンラインイベントを開催しており、そのイベントでは、ユーザーは一時間半以内に4問の練習問題を解かなければならない。その得点によってそれぞれのユーザーの週ごとの世界ランキングと国内ランキングが算出される。このようなイベントを通して、ユーザーの真の技術レベルを浮き彫りにし、参加者の正答率、世界ランキング、プログラミング能力、プラットフォーム上での競争力もそれぞれ明らかにすることができる。

力扣はプログラマーのスキルアップを支援するだけでなく、彼らがスキルアップを望む背景にある「職場でのキャリアアップ」も支援する。企業は不定期に力扣の求人ページに情報を掲載し、力扣ユーザーはクリックすると企業の詳細や求人内容を確認し、そこから直接自身の希望する求人に応募することができる。

力扣企業求人ページ

中国でも技術系人材の需要はますます高まっている。プログラマーは優良な学習プラットフォームで自分のレベルを把握することを必要としており、企業も採用プロセスにおいて果的に応募者の実力を確認したいと考えている。

LeetCode 共同創業者 Hercy氏は、すでに多くのライバル企業が同社の手掛ける技術系人材の求人という分野に参入していることに関して、将来性のある市場は自然に多くの企業を引き付けると指摘。中国のプログラマー求人市場はシリコンバレーほど整備されておらず、まだ初期段階にあり、企業同士が協力して最適化とレベルアップを行う必要があるとの見方を示した。

さらに、同社がパイを独り占めするのではなく、早期参入企業として業界の動向を明確にし、データ構造とアルゴリズムをメインにした練習問題データベースに磨きをかけ、市場の需要に合わせて、企業のために効率的に技術人材を確保することが最も重要であるとの認識を示した。
力扣は現在のところ、中国での資金調達は未経験だが、前向きに検討するとしている。
(翻訳:山口幸子)

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