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中国でゲームコンテンツの規制を管轄する新聞出版総署は2月下旬、関連の各地方当局に対し、新作ゲームの認可申請受理を停止すると通知した。ロイター通信の報道では、すでに申請中の案件処理を優先するためだという。
新聞出版総署は、2018年3月より新作ゲームの認可を凍結していた。一部タイトルの暴力的な内容やゲームの中毒性が与える悪影響や、若年層の視力低下などを問題視する声が高まっていたことが理由だ。ただ、凍結期間中も認可申請を行うこと自体は可能だったため、審査待ちのタイトルが山積する事態となった。
同年12月、9カ月ぶりに認可が再開された。中国共産党中央宣伝部出版局の馮士新副局長は「2018ゲーム産業年次大会」に登壇し、「一部タイトルはすでに認可済み。残りの申請案件についても迅速に対応していく」と述べている。
娯楽産業関連メディア「数娯夢工廠(D-entertainment)」の報道によると、9カ月にわたる認可凍結により現在審査待ち状態のゲームは6000タイトル以上とみられている。認可を再開してからは半月に95タイトルのペースで認可作業が進んでいるというが、このペースが続けば、全タイトルを処理するには最短で32カ月かかる計算だ。つまり、2018年に認可申請されたタイトルの公開時期は約2年後になる。目まぐるしくトレンドが移り変わるゲーム業界で、2年前の作品が市場に受け入れられるかどうかは、中小デベロッパーにとって死活問題だ。
ゲームを主力事業としてきた超大手テンセント(騰訊)にとっても、こうした政策の打撃は大きかった。昨年、テンセントの株価はその年の最高値から一時4割も下落した。第3四半期の決算では、ゲーム事業の売上高伸び率が初めて4%減となっている。同じくゲーム事業を強みとする網易(ネットイース)も同四半期、ゲーム事業の売上高を大きく伸ばす一方で純利益が37%減となった。
当局によるゲーム認可が再開したとはいえ、新作の公開まではまだ日を待たねばならないケースが大半だ。加えて、昨年に関連当局が発表した「児童や青少年の近視予防に関する実施方案」では、オンラインゲームの総量制限や新作の公開本数規制を行うとしている。
(翻訳・愛玉)
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