1000億円規模の自動運転市場に照準、流深光電が高性能LiDAR量産に挑む

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1000億円規模の自動運転市場に照準、流深光電が高性能LiDAR量産に挑む

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自動運転技術が登場して以来、センサーへの要求は、初期のレベル1から現行のレベル3~4に至るまで、厳しくなり続けている。レベル2以下の段階では、ミリ波レーダーが大部分のシーンで要求に答えることができた。しかしレベル3以上の自動運転シーンでは、複雑な道路状況でも自動的に先行車に着いていく、車線変更を行うなど応用的な対応が必要とされるようになり、センサーシステムにも極めて高い精度とロバスト性が要求されるようになった。これらの要求に応えて自動運転を実現するには、レーザーレーダー(LiDAR)が最もふさわしいといえよう。

一方、LiDAR、特にワイヤハーネスLiDARは価格がネックとなり、性能は優れているものの、大量生産はまだ不可能だ。米ベロダイン・ライダー社のLiDARを例にとると、走査線32本のもので4万ドル(約440万円)、64本のもので8万ドル(約890万円)と、ミドル~ハイクラスの車そのものよりも高額になってしまう。

そのため、LiDARに関してはグーグル、ゼネラルモーターズ、バイドゥなど自動運転車参入メーカーが争奪戦を繰り広げている。より低コストで高性能なLiDARを調達できたメーカーが、自動運転レベル3~4の市場をリードできると言っても過言ではないからだ。

中国のLiDARメーカー「流深光電(DEEPWATER)」は主に走査線48本タイプと128本タイプの二種類を生産する。前者はレベル3~4自動運転車の初期装備と工業団地内の物流などに利用されている。後者はレベル4~5の試験運転に利用されている。

他のLiDARメーカーと比べると、流深光電は以下のような特徴を持っている。

1)軍事規格の採用:軍事規格を採用し、車載製品としての品質を担保する。
2)生産のオートメーション化:生産効率と標準化レベルを向上させ、コストを削減する。
3)提携チャネル:スマートカーベンチャー「車和家信息技術(CHJAutomotive)」との提携で車載レベルのLiDARの開発を推進し、量産を実現する。

では、その他のセンサーと比べて、LiDARの魅力は一体どこにあるのだろうか。現在自動運転市場で使用されている周辺環境を認識するセンサーは4種類ある。超音波レーダー、ミリ波レーダー、カメラ、そしてLiDARだ。

その中で、超音波レーダー技術は早くから利用されておりコストも低い。しかし測定可能距離が短く、角度分解能が低いなどの欠点があり、主にパーキングアシスト(駐車支援システム)など単純なシーンで利用されている。カメラの場合、角度分解能は高いが天気などの影響を受けやすく、安定性に欠けるため、セキュリティなどの分野で多く利用されている。ミリ波レーダーは測定可能距離が長く、環境適応性も高いが、角度分解能が十分でなく、中長距離の障害物を識別できない。そのため、現在はブラインド・スポット・モニタリング(接近車両を検知するシステム)など車線変更時のアシスト機能に利用されている。

こうして比較してみると、LiDARは識別率、距離情報の精度が高く、測定可能距離も長いなど技術的なアドバンテージを持っていることがわかる。

LiDARは能動的な測定システムとして、測定可能距離は数百メートルから数キロメートル、角度分解能も0.15°~0.03°に達し、遠距離かつ小さな目標物の輪郭や細部の測定を容易に行える。より早く、より正確に障害物の分類と識別ができるのだ。

下記の表はベロダイン社のLiDAR製品の技術データ。

LiDARは自動運転の初期装備と自動運転車両のテスト以外に、距離計、3D地形測量、3D顔認証、産業用ロボット、家庭用ロボット、セキュリティ設備など各分野で利用されており、将来性も高い。しかし、自動運転市場が規模と潜在力で他分野を圧倒しているため、流深光電を含む多くのサプライヤーが自動運転分野に注力している。

自動運転市場の需要に応えるため、最近はサプライチェーン上流のLiDARメーカーも急速に成長している。現在世界でも代表的な企業は米ベロダイン・ライダー、米クアナジー・システムズ、独イベオ・オートモーティブ・システムズなど。中国で知名度の高い同様のメーカーは「禾賽科技(Hesai Photonics Technology)」、「速騰聚創(RoboSense)」などだ。

流深光電は2016年末に「明勢資本(FutureCap)」と「真成投資(Zhencheng Investment)」からエンジェルラウンドで資金を調達済みで、2017~2018年中には明勢資本から増資を受けている。同時に車和家信息技術からの戦略的投資と「雅瑞資本(Y&R CAPITAL)」からの投資も受けている。創業者の孫偉偉氏は中国兵器工業集団(CNIGC)出身で、在職中、中国初のパルスレーザーダイオードによる遠距離測定技術開発を主導した。
(翻訳:山口幸子)

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