セブンイレブン、傘の自動販売とリサイクルをテスト運営。日本のシェアエコ支える中国系スタートアップ

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セブンイレブン、傘の自動販売とリサイクルをテスト運営。日本のシェアエコ支える中国系スタートアップ

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日本でIoT関連機器とクラウドSaaSサービスを展開する「GREEN UTILITY」は、スマホのモバイルバッテリー貸出サービス「mocha」からスタートし、現在はワンストップDXソリューションプロバイダーとして、シェアリングエコノミーと無人販売分野などを手掛ける。日本の電力会社や大手小売企業、製造業などに関連技術のサービスを提供している。

今年2月末、同社はセブン‐イレブン・ジャパンなどと共同で傘の自動販売とリサイクルのプロジェクト「Re:傘(リカサ)」のテスト運営を正式に開始した。日本では傘が毎年約1億本消費されていることが背景にあり、同プロジェクトによって傘の再利用と人件費削減を進めたいとしている。

GREEN UTILITYがRe:傘プロジェクトで担当するのは自動販売装置とクラウド管理システムの一式だ。会社全体としてレンタルバッテリーのようなコンシューマサービスとDX関連のコンサルティング、IoTハードウエアとクラウドSaaSサービスの二つから収入を得ており、後者の割合が上昇している。

GREEN UTILITYのIoT関連技術はクラウドとローカルデバイスの二部構成で、ローカルデバイスには無線周波数識別(RFID)チップを埋め込み、生産から販売の過程を記録する。同時にクラウド管理システムで装置、販売、支払いなどの機能と情報を管理する。クラウド部分は SaaS 形式で提携企業に提供し、日本企業のDXの流れに対応する。GREEN UTILITYがこれまで接触した企業から汲み取ったニーズは主に小売業のDXとスマートシティのインフラ関連で、同社はこの二つの分野が長期的に成長するとの見方を示した。

GREEN UTILITYは2018年からスマホのバッテリー貸出サービスを開始し、日本でのシェアリングエコノミーの変遷を見てきた。日本にはモノ、移動手段からスペース(空間)に至るまで多くのシェアリングエコノミー企業がある。例えばメルカリ、タイムズのカーシェアリングサービスなどだ。日本経済新聞の報道によると、日本では2020年度からシェアリングエコノミーのうち民泊をGDPに算入した。シェアリングエコノミー全体では約800億~1000億円がとらえられていないと推計されている。

多くの中国のシェアリングエコノミー企業も日本市場への参入を試みている。例えば、2017~18年には自転車シェアリングサービスの「モバイク(摩拝単車)」や「ofo」が日本でも事業を展開した。現在日本で最も高い市場シェアを誇るスマホ充電レンタル「ChargeSPOT」の創業者も中華系のバックグラウンドを持ち、サプライチェーンは広東省にある。GREEN UTILITYも 創業者は中国出身の李展飛氏で、日本での事業展開について「多くの中国企業は現地の市場に対する認識が不足している。例えば、日本のビジネス社会の運営モデルや支払方法を含む製品のローカライゼーションなどだ。現地の企業と長期的な提携関係を結ぶには、企業の製品やサービスの細部にまで高い水準が求められ、同時に言語、人材、文化への理解も順調に提携を進めるうえで重要だ」と話す。

GREEN UTILITYのチームは約20人で、李氏は日本IBM出身だ。GREEN UTILITYは現在プレシリーズAでの資金調達を計画中で、関連企業との業務提携を求めている。

(翻訳・36Kr Japan編集部)

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