新株式市場「科創板」の上場規定正式発表 最初の上場企業は?

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新株式市場「科創板」の上場規定正式発表 最初の上場企業は?

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証券監督管理委員会(証監会/CSRC)は、「中国版ナスダック」と言われるハイテクベンチャー専用ボード「科創板」について、「科創板の設立と株式発行登録制度の試験的導入に関する主要制度および規則」を正式発表した。続いて上海証券取引所も、これらに関する業務規則とガイドラインを公表した。

この規則では、科創板への登録要件と手順、情報開示、上場条件、監査基準、照会方法などが規定されている。

科創板の上場審査システムは3月4日よりIPO申請の登録受け付けを開始した。科創板での最初の上場は早くても7~8月頃になると思われる。

上場条件について

1カ月にわたる意見公募を経て、規制当局は主要規定の一部を以下のように修正した。

企業の収益に関する要件を緩和した。最低評価額は10億元(約165億円)以上とし、研究開発投資と総売上高の比率については一定の基準を設けた。評価額15億元(約248億円)を超える企業は売上基準を満たすだけでよく、利益額は問われない。

一方で、上場企業の事業分野の定義は次の通り維持された。

1)国家戦略に合致し、画期的なコア技術を有し、市場での受容性が高い事業
2)次世代情報技術、ハイエンド機器、新素材に関するハイテク産業、新エネルギー、省エネ・エコロジー、バイオ医薬品などの戦略的新興産業
3)インターネット、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、人工知能などの新興技術と製造業の高度な融合を行う事業

また、デュアルクラスストックを採用する企業への制限を強化し、投資家の利益を守るために創業者への過度な議決権の集中を防ぐ。さらに、企業幹部の持株売却を制限する一方、技術系中核メンバーの持株売却に対する制限を緩和し、投資家と創業者が長期的な見通しを持てるようにする。

投資家の利益を守るため、「T+1」取引システム(約定の翌日に決済)を維持し、「T+0」(約定当日の決済)は採用しなかった。また新規上場後最初の5営業日は値幅制限を設けないが、その後は20%の値幅制限を維持するとしている。

上場プロセスの「審査承認」から「登録」制への変更、上海証券取引所への審査権限の委譲など、科創板の規定は柔軟性が高くなっている。また当局が市場化運営を導入することで企業トップに長期的な決定を促し、国際的な市場システムとの整合性を高めるとしている。

開設時の上場企業数は

市場価値と事業内容から判断すると、科創板に上場できる企業は100社を超えるが、実際上場する企業はそれほど多くはないとみられる。科創板の対象企業はハイテクベンチャーに限られ、評価額の下限も高めの設定となっていることから、将来的にも上場企業の数は限られるだろう。

その中で有力とされているのはユニコーン企業(評価額10億ドル以上の非上場、設立10年以内のベンチャー)だ。統計によれば、2018年末時点で、中国本土には184社のユニコーン企業が存在する。招商証券(CMSC)の分析によると、現在上場要件を満たしている企業数は101社だという。

AIや半導体のユニコーンにチャンスが

全体的に見て、評価額100億ドル(約1兆1000億円)を超えるスーパーユニコーン企業はA株市場に影響を与えかねないことから、科創板への上場は考えにくい。また、アント・フィナンシャル(螞蟻金服)に代表される金融系ユニコーン企業は製造業との協業という点で、上場基準に合わない可能性が高い。さらに、新エネルギー自動車など先行きがまだ不透明な企業も当面上場はできないだろう。

それに対し、半導体、人工知能、クラウドコンピューティングなどのユニコーン企業は、上場の可能性が比較的高い。人工知能系の企業はすでにセキュリティ、金融、農業などの分野で商業化が進んでいる。「商湯科技(センスタイム)」、「雲従科技(CLOUDWALK Technology)」、「曠視科技(megvii Technology)」の3社は2017年に黒字化しており、評価額は最大60億ドル(約6600億円)とされ、すでに上場の機は熟している。

当然、「中微半導体設備(AMEC)」など半導体関連の企業は上場の主要候補だ。同社や集積回路設計の「瀾起科技(MONTAGE TECHNOLOGY)」はすでに上海証券監督局の上場指導を受けたとされている。

10年前に深圳証券取引所に創設されたベンチャーボード「創業板」では、最初に上場した28社の資金調達額は合計155億元(約2560億円)、1社平均5億5400万元(約91億円)だった。10年後の科創板には金融改革の試験的な意味合いもあり、公募規模は大きくなっても全体にそれほど高騰しないとみられる。「国泰君安証券(GUOTAI JUNAN SECURITIES)」は、各企業の平均調達金額は約20億元(約330億円)としている。
(翻訳・神江乃緒)

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