上海に新設のハイテクベンチャーボード「科創板」、半導体企業など9社が上場申請済み

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

ビジネス注目記事

上海に新設のハイテクベンチャーボード「科創板」、半導体企業など9社が上場申請済み

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

上海証券取引所が近く新設予定のハイテクベンチャー向け市場「科創板」が、すでに9社からの上場申請を受理したことがわかった。

上場申請が受理された9社は、ロボット関連「広東利元亨(Guangdong Lyric Robot Automation)」、「江蘇北人機器人系統(Jiangsu Beiren Robot System)」、新エネルギー関連「江蘇天奈科技(Cnano Technology)」、「寧波容百新能源科技(Ningbo Ronbay Lithium Battery)」、通信技術関連「煙台睿創微納技術(YANTAI RAYTRON TECHNOLOGY)」、半導体関連「晶晨半導体(amlogic)」、「和艦芯片制造(Hejian Technology)」、バイオ医薬品関連「武漢科前動物生物製品(Wuhan Keqian Biological)」、「安翰科技(Ankon Medical Technology)」。

中国証券監督管理委員会(CSRC)は科創板上場企業の事業分野について、次世代情報技術、ハイエンド機器、新素材、新エネルギー、省エネ・エコロジー、バイオ医薬品などに関連するハイテク企業や戦略的新興産業と定義している。前述9社の事業内容はこれらに一致する。

地理的側面では、9社は上海、江蘇省、湖北省、広東省などに分布しており、上海証券取引所は、上場申請企業の事業内容とともに企業所在地に関しても一定のバランスを考慮したものと考えられる。

36Krの調べでは、国内のベンチャー向け市場「新三板」に上場する企業の少なくとも10社が、科創板への上場を目指していることが確認されている。このうち、上場申請が受理されたのは江蘇北人機器人系統の1社のみ。企業情報調査サービス「天眼査(Tianyancha)」のデータによれば、同社はすでに黒字転換しているという。

9社が提出した目論見書によると、和艦芯片制造は現在も赤字。9社のうちで唯一、安翰科技のみが中国科学技術部による「ユニコーン企業ランキング(2017年)」に選出されている。また、人工知能、フィンテック、新エネルギー車という分野からは、現段階では1社も上場申請が受理されていない。レッドチップ企業も同様だ。

今回、上場申請が受理された9社の評価額は平均72億7600万元(約1200億円)。うち、評価額180億元(約3000億円)の1社を除いた8社の評価額は平均59億3500万元(約1000億円)だ。ユニコーン企業クラスには届かないが、すでに黒字を達成しており、比較的高い成長性を見込まれた企業が並ぶ。なお、科創板の規定では、評価額15億元(約250億円)以上の企業は赤字でも上場が可能だ。
(翻訳・愛玉)

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連記事はこちら

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録