中国スマホ大手「vivo」、今年半ばに5Gスマホ発表へ

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中国スマホ大手「vivo」、今年半ばに5Gスマホ発表へ

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5Gスマホの利用と普及は、通信事業者によるネットワーク整備状況にかかっている

多くのスマホメーカーが次世代通信規格「5G」対応スマートフォン(スマホ)の開発に力を入れている。中国のスマホメーカー「維沃移動通信(vivo)」の5G研究開発部門ディレクター、秦飛氏はこのほど、同社初の5Gスマホ実用化モデルを今年半ばに発表する方針を明らかにした。海外で発表したファーウェイ(華為技術)、シャオミ(小米)とは異なり、同社は中国で最初に5Gスマホを発売する。価格帯は明かさなかったものの、「最初のモデルはそれほど高くはならない」との見通しを示した。

vivo、5Gスマホ実用化モデルを公開

vivoは4月12~14日、上海で同社製スマホ「NEX S」を使って5Gネットワークの屋外テストを実施し、高画質動画のライブ配信、ネットゲームなど5Gスマホ実用化モデルの利用シーンの一部を公開した。現場で実際に体験してみたところ、同社の5Gスマホは各種機能を備え、実用化に向けた要件を満たしていると感じられた。

秦氏によると、同社は大手通信事業者3社らと5Gネットワークの屋外テストを進めており、テストでは5Gスマホの最大通信速度が800Mbps以上に達した。同社の5G実験室内では1.5Gbps以上の通信速度も測定されたという。

5Gスマホの準備はまだ完全ではない。だが、実験室から屋外へとテストの場を移し、5Gスマホの実用化モデルが公開され来場者が手に取って体験できるところまで来ており、市場に登場するまでの距離はますます近くなっている。

5Gスマホ発表の難しさとは

5Gは高速・低遅延という特性によって、通信業界に多くの変化をもたらすとみられている。秦氏によると、通信事業者側は高速化への対応策は出来上がっているものの、低遅延化への対応策がまだ固まっておらず、低遅延化へのニーズの方が大きい産業界では依然として様子見が続いているという。

だが、消費者は5G製品に大きな関心と期待を寄せている。サムスン、ファーウェイ、シャオミなどのメーカーがすでに5Gスマホを発表し、AT&Tなどの通信事業者も商用5Gネットワークのサービスを開始しているが、実用性はそれほど高くない。AT&Tの「5G E」サービスの実際の通信速度は既存のVerizonやT-mobileの4G回線より遅いとする測定結果もある。

一部メーカーが5Gスマホの実用化モデル開発を急いでいることについて、秦氏は「出さなければ遅れをとる、という競争要因が大きくなっている」と指摘。実際に使えるかどうかは通信事業者にかかっているとの見方を示した。

5Gスマホは現段階で、各方面の準備が実用化の基準に達していない。vivoが行う膨大なテストは、屋外での問題を解消し、例えば駐車場内の方向転換など様々な利用シーンにおいて、信頼性と安定性を確保し、フリーズやネットワークからの切断が発生しないようにするためのものだ。

全体的にみて、5Gスマホ登場に対する世間の期待は過熱気味だといえる。実用化モデルはテストの最中であり、ネットワークのカバレッジもまだまだだ。今年半ばから、5Gスマホが続々と発表されるとみられるが、当面は利用範囲が限られ、使い勝手も状況を見守る必要があるだろう。

スマホに代わる製品は、短期的には出ない

5G時代到来後、他の製品がスマホに取って代わり、消費サイドの中心的な位置を占めるようなことは起こるだろうか。秦氏はその他機器が生み出され、販売量がスマホを上回ることがあるとしても、スマホを主流とする動きはかなり長期間にわたって続くとの見方を示した。スマホは持ち歩けるうえ、入力や相互作用性など複雑な操作を実現しているとし、「完全にスマホに取って代わるものを見つけ出すことは、短期的には難しい」とみている。

スマホに取って代わる可能性が最も大きいとみなされているのがメガネ型端末だ。だが、秦氏によると、メガネ型端末には電池と電力消費の問題があり、短期的な解決が見込めないという。秦氏は5G以降の進化について、5G技術により、腕時計型端末やAR(拡張現実)ゴーグルなど、機器の軽量化、低コスト化、低消費電力化が進むとの見通しを示した。

このほか、現時点で5Gには大規模なIoTに対応するバージョンが無いとし、それも5Gの重要な発展の方向性になるとの考えを示した。
(翻訳・池田晃子)

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