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電気自動車(EV)向けの充電設備ソリューションを提供する「EN+(驛普楽氏)」がこのほど、シリーズCで1000万ドル(約14億5000万円)以上を調達した。出資したのは戦略提携パートナーである米自動車部品メーカーのイートン(Eaton)。調達した資金は研究開発や生産能力の向上、グローバル展開に用いられる。
EN+は2015年設立、充電設備や充電技術、運用プラットフォームを手がけており、すでに交流充電設備、直流充電設備、充電モジュール、運用プラットフォームシステムを展開している。製品は国家規格やEU規格を満たしているほか、米国や日本などの規格にかなう商品の開発も進んでいる。海外市場に進出してから6年、今では製品が40以上の国や地域に輸出されている。
設立当初、靳涛CEOと創業チームは当時の交流充電設備の問題点に着目した。市場の充電設備は設計が複雑で、高コスト、大型で重く利便性が低かったほか、従来の工業製品の視点で設計されていた。しかし充電設備のエンドユーザーは一般消費者であることを踏まえ、家電や電子機器の方向へ改善する必要があると考えた。
こうしてEN+が開発した初代充電設備は、電子回路に沿った製品設計を採用し、高集積化により不要な電子部品の多くを省くことに成功、コンパクトな外観と市場平均の半分以下となる低コスト化を実現した。
これを基盤として、同社では交流充電設備に関連したさまざまな活用シーンを探っている。車載用ポータブル充電器のほか、カード・QRコード・Bluetooth(ブルートゥース)などさまざまな認証方式を備えた家庭用交流充電設備を開発してきた。集中管理型の充電ステーションや集合住宅など不動産関連の分野では、交流充電設備運用をシリーズ化し、製品を柔軟に組み合わせることで異なる顧客層のニーズに対応できるようにしている。さらに広告と充電事業を組み合わせ、ショッピングセンターや観光地、サービスエリアなど人通りの多い場所で広告付き充電設備を展開している。
EN+の直流充電設備は出力20kW~360kW、さらには480kWの超急速充電まで幅広くカバーしており、あらゆるシーンに対応できるよう形状も壁掛け型、移動型、一体型、分離型などさまざまだ。
さらに充電モジュールの自社開発にもこだわり、EVの急速充電体験の向上を目指している。パワーエレクトロニクスの先端技術を応用して、安全性と信頼性を保ちながら最大充電効率96.5%を実現しており、しかもさまざまなタイプの新エネルギー車充電ステーションやバッテリー交換ステーションで活用できる。
またEN+は独自開発した充電運用管理システムをクラウド上で一元化し、充電事業者と利用者を効果的にマッチングし、設備監視や運用保守、遠隔アップデートなど日常管理の機能のほか、データ集約や経営最適化などの経営管理機能も提供している。
EN+はさまざまなタイプの充電設備を展開することで、自家用車やタクシーなど幅広い車両や充電シーンに対応できるソリューションを作り上げた。昨年末時点で、同社は中国国内に集中管理型充電ステーションを576カ所、分散型充電ステーションを2694カ所設置し、海外では集中管理型充電ステーション106カ所、分散型充電ステーション2718カ所を設置している。
(翻訳・畠中裕子)
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