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中国版「ハーバライフ」を目指す健康補助食品メーカー「超級零(MISSZERO)」が、プレシリーズAで数百万ドル(数億円)を調達した。リード・インベスターは「華創資本(China Growth Capital)」、コ・インベスターは「愉悦資本(JOY CAPITAL)」や「元璟資本(Vision+ Capital)」。愉悦資本はエンジェルラウンドでも同社に1000万元(約1億6000万円)規模の出資を行っている。
2017年設立の同社は、糖質ゼロを謳ったチョコレートなどの商品シリーズ「MISSZERO」で認知度を上げた。今年から商品品目をさらに拡大し、健康補助食品全般を取扱う方針だ。
5月初めに発売したダイエット食品「三日燃卡餐(LOSS WEIGHT BOX)」は、3日間の糖質制限で簡単に体重減を目指せるものだ。商品説明によれば、1日の摂取カロリーを915kcalに抑え、3日間で白米14杯分のカロリーをカット、ジョギング54キロ相当のカロリーを燃焼するという。発売初日に売上高100万元(約1600万円)を突破し、一躍大ヒット商品になった。
ダイエット補助食品市場は、果たして可能性ある市場なのだろうか?
欧米では、栄養補助食品およびウェイトマネジメント(体重管理)製品で時価総額約70億ドル(約7700億円)となったハーバライフをはじめ、年間売上高2億ドル(約220億円)以上のメーカーが10社以上存在する。しかし、中国国内ではリーディングカンパニーと呼べるような成功例はまだ現れていない。
中国の肥満人口(BMI30以上)は6000万人を超えるといわれる。BMI25以上を含めると2億人だ。また、実際にダイエットをしたいと考えているのは、標準体重に属する層でも多く存在する。その潜在層は過去数年で飛躍的に増えている。
超級零の創業者・王珂氏はこうした需要を鑑み、健康補助食品に求められる要素は「確かな効果、シンプルさ、おいしさ」だと考えている。
「確かな効果」には、実感と同時にスピードも求められる。同社のダイエット補助食品が当初の21日用から7日用に、さらには3日用に転じたのも、「すぐに効果を実感したい」という需要を受けたものだ。同社の内部テストでは、5000人以上のモニターに同社商品を試用してもらったところ、体重は3日で平均2.3キロ減ったという。効果が実感できればユーザーの定着やリピートにつなげられる。
「シンプルさ」とは、使用方法を最大限シンプルにすることを指す。食べていいものといけないものを把握させ、その調理法を指定するなど、複雑なプロセスをユーザーは敬遠する。超級零の商品は、箱を開けたらそのまま口に入れるだけだ。これを1日3食、3日間続ければよい。
「おいしさ」は、実現が最も難しい部分だ。超級零の商品は最後まで飽きずに食べられるよう、味にバラエティを持たせている。朝はミルクシェイク、昼は鶏ムネ肉にクッキー、夜はエナジーバーやゼリー飲料といった具合だ。同商品の生産は7社へ委託しているという。
長期的には、商品の販売にとどまらず、商品によって獲得したユーザー向けのサービスへつなげる計画もあるという。現在は商品に印刷されたQRコードから、栄養士による食餌指導にアクセスできるが、将来的には会員クラブを設立し、ダイエットや健康に関するコンサルティングを行っていく。商品そのものは競合メーカーに模倣される可能性が高いため、アフターサービスで差別化を図るのだ。
(翻訳・愛玉)
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