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【新華社広州12月12日】華やかな京劇、壮大で美しい歴史建築、にぎやかな伝統祭日、湯気が立ちあがる火鍋…。中国の趣あふれる文化的象徴はいま、アニメやゲームなどを通じて日本の若者に理解され、楽しまれている。
「一部の中国アニメ、中国ゲームはここ数年、日本市場で人気を博している」と語るのは広東省広州市文化産業研究センターの李明充(り・めいじゅう)執行主任。中国では長年にわたり日本の二次元文化が若者の間で人気を集めていたが、ここ数年は北京や上海、深圳、広州などにアニメやゲームなどの文化産業が集積するようになり、優れた作品が続々と生み出されているという。これらのアニメやゲームは、中国の若者の間で人気があるだけでなく、日本を含めた海外でも受け入れられつつある。
日本のネット上のランキングサイトで行われた中国アニメの人気投票では「魔道祖師」「羅小黒戦記」などが上位を占めた。ゲーム制作大手のmiHoYo(ミホヨ、米哈游)が開発したPC・ゲーム機・スマートフォン向けRPGゲーム「原神」も人気を集めている。同社の責任者によると、今年以降は日本でのプロモーションに力を入れており、東京の街中でゲームキャラクターを登場させたイベントを実施して人目を集めたほか、飲食店でコラボレーションカフェを開催して没入体験を提供し、日本のネットでも話題になった。
中国オーディオ・ビデオ・デジタルパブリッシング協会のゲーム出版活動委員会と中国ゲーム産業研究院が共同で発表した「2021年中国ゲーム産業リポート」によると、中国企業が開発したゲームの21年の海外市場売上高は前年比16.6%増の180億1300万ドル(1ドル=約137円)で、米国や日本、韓国が主な市場だった。
中国のゲーム会社は、中国の歴史要素や伝統文化要素をふんだんに使うことで、日本のユーザーに中国文化を体験し、実感し、興味を持ってもらえるよう工夫している。三七互娯網絡科技集団(37ゲームズ)の李逸飛(り・いつひ)董事長は「多くのユーザーがアプリストアやソーシャルメディアに『中国のアニメやゲームを通じて中国文化への理解が深まった』という趣旨の書き込みをしている。積極的に中秋節や端午節などの伝統行事を調べたり、中国の食文化を研究したり、京劇や粤劇(えつげき、広東省の歌劇)などの伝統演劇に触れたりする人もいる」と語った。
ユーザーの文化背景や嗜好にあわせたローカライズ(現地化)にも力を入れている。李氏は「日本でのプロモーションでは、コンテンツと素材の差別化に注力した」と説明。桜や温泉、武士などの日本的要素をシーンに加えたほか、日本風の街並みを再現することで、日本のユーザーがより共感を持てるようにしたという。
中国の文化業界関係者は、若者が好む方法で中日両国の青年交流の懸け橋となり、中国のアニメ・ゲーム文化をよりよく普及させていきたいと語った。
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