テンセント22年10〜12月期、売上高2.75兆円。ゲーム事業の3割が海外、WeChatのMAUが13億超に

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中国IT大手テンセントが22日、2022年10〜12月期および通期決算(未監査)を発表した。

22年10〜12月期の売上高は前年同期比0.5%増の1450億元(約2兆7500億円)。営業利益は非国際会計基準(non-IFRS)で同19%増の394億元(約7500億円)、営業利益率は前年同期の23%から27%に上がった。純利益は同19%増の306億元(約5800億円)で、純利益率は前年同期の18%から21%に上がった。期末時点の現金残高は3196億元(約6兆600億円)だった。

22年通期の売上高は前年比1%減の5546億元(約10兆5200億円)。営業利益は非国際会計基準で同4%減の1535億元(約2兆9000億円)、営業利益率は前年から横ばいの28%だった。純利益は同7%減の1192億元(約2兆2600億円)で、純利益率は前年の23%から21%に下がった。

事業別に見ると、22年10〜12月期の付加価値サービス(VAS)事業の売上高は前年同期比2%減の704億元(約1兆3400億円)だった。

VAS事業のうち、国際ゲーム事業の売上高が同5%増の139億元(約2600億円)だった。為替の影響や、傘下のゲーム会社「Supercell」との間で21年10〜12月期に実施した調整事項による影響を除外すれば、売上高の伸び幅は11%となる。国際ゲーム事業は10〜12月期がハイシーズンで、ゲーム事業全体の売上高に占める割合は前年の28%からさらに伸びて33%だった。好調な売り上げを支えたのが人気作品の「VALORANT」や「League of Legends」、新作の「勝利の女神:NIKKE」などだった。いっぽう、国内ゲーム事業の売上高は同6%減の279億元(約5300億円)だった。

VAS事業では他にコミュニケーション&ソーシャル(SNS)事業の売上高が前年同期比2%減の286億元(約5400億円)だった。音楽配信サービスやゲーム配信サービスからの売り上げが落ちたためだ。しかし、SNSアプリWeChat(微信)内の動画機能「視頻号(WeChat Channel)」が提供するライブ配信サービスや有料音楽サービスからの売り上げは増えた。

22年10〜12月期のオンライン広告事業の売上高は前年同期比15%増の247億元(約4700億円)だった。うち、SNSおよびその他の広告による売上高が同17%増の214億元(約4100億円)、メディア広告による売上高が同4%増の33億元(約630億円)だった。

22年10〜12月期のフィンテックおよび企業向けサービス事業の売上高は前年同期比1%減の472億元(約9000億円)だった。

テンセントの主要プロダクトWeChatは総利用時間が年間を通じて伸び続けた。チャット以外の用途ではモーメンツ(タイムライン)の利用時間がおおかた安定して推移し、ミニプログラム(ミニアプリ)の利用時間は前年同期の2倍、視頻号の利用時間は同3倍に伸び、いずれもモーメンツの利用時間より長くなった。また、ミニプログラムの22年の取引額は数兆元(数十〜百数十兆円)に達した。 視頻号はライブ配信がいっそう多くのユーザーの心をつかみ、今年は国営中央テレビ(CCTV)による旧暦大晦日恒例の特番「春節聯歓晚会」を1億9000万人が視頻号で視聴した。22年12月時点で微信(中国版)WeChat(海外版)を合わせた月間アクティブアカウント数は13億1300万で、前年同期の12億6800万から3.5%増えた。

画像出典:テンセント

(翻訳・山下にか)

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