テンセントと共同プロジェクト、広州汽車がモビリティサービス「如祺出行」をリリース

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6月19日、スマホを使った配車や決済等のモビリティサービスアプリ「如祺出行(ON TIME)」がリリースされ、広州で正式にサービスを開始した。

2018年8月、中国自動車大手の広州汽車集団(GAC Motor)がモビリティプロジェクト部門を立ち上げた。10カ月の準備期間を経てサービスのリリースまで漕ぎつけたこの事業には、テンセント(騰訊控股)や「広州市公共交通集団(広州公交集団)」等が出資している。サービスエリアは広東・香港・マカオベイエリアから徐々に中国全土へ拡大していく。

現在、中国のモビリティサービスの主な運営主体は、滴滴出行(Didi Chuxing)や美団(Meituan)といった配車プラットフォームと、BMWや上海汽車集団(SAIC Motor)等の自動車メーカーに二分される。如祺出行は、広州汽車とIT大手のテンセントの共同プロジェクトで、広州汽車の電気自動車「伝祺(Trumpchi)GE3」やAIを搭載した電気自動車「Aion S」といった高性能自動車と、テンセントのインターネットサービスを掛け合わせたモビリティサービスを提供する。

広州汽車によると、この共同プロジェクトのために立ち上げた合弁会社の持ち株比率は、広州汽車、テンセント、広州公交集団がそれぞれ35%、25%、10%で、その他の出資者が合計20%(各出資者は5%以下)で、残り10%は従業員に対するインセンティブ報酬に使用するという。当面の間、如祺出行を主導するのは広州汽車であると見られている。

モビリティサービスは巨大市場であり、今後数年間、市場規模は年平均33%の勢いで成長し、2025年には2010億ドル(約21兆7000億円)に達すると予想されている。今後も様々な企業が参入してくるだろう。2018年11月には上海汽車集団(SAIC Motor)が「享道出行(Xiangdao Chuxing)」を発表し、ミドルレンジ~ハイエンドのユーザー向けのモビリティサービスを開始した。同年12月に成都や北京でオンライン配車サービスを開始するBMWは、中国で配車サービスのライセンスを取得した初の外資系企業となった。ほかにもベンツやトヨタ等、多くの企業が市場参入の機会をうかがっている。今後は政府の規制強化に伴い、モビリティサービス業界は新たな局面を迎えるだろう。このタイミングで広州汽車が参入したのは、慎重に考えた選択だったと言える。

テンセントから見れば、モビリティサービス市場は重要な決済サービス市場である。古参の滴滴出行との提携は容易ではないため、今回テンセントは自らこの市場へ参入するという道を選んだ。トラフィックという莫大な資源を有しているテンセントの後ろ盾を得た如祺出行は、「スマートモビリティサービスのNo.1プラットフォーム」を目指すというビジョンを掲げている。今後、圧倒的市場シェアを握る滴滴出行との間で熾烈な争いを繰り広げる展開になるだろう。

(翻訳・桃紅柳緑)

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