日本アニメ、中国で大盛況。「スラムダンク」前売り券で22億円突破、「すずめの戸締まり」中国興行収入が日本超え

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中国の映画市場は例年、春節(旧正月)明けから5月の労働節(メーデー)連休までは閑散期となるが、今年は日本のアニメ映画が記録的な興行収入をたたき出し、大いに盛り上がっている。

中国本土で20日、日本の人気バスケットボール漫画「スラムダンク」の映画「THE FIRST SLAM DUNK」が公開された。短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」では、公開前から映画の話題が何度も取り上げられていた。映画関連アプリ「灯塔専業版」によると、19日時点で前売り券の売り上げは1億1500万元(約22億円)を突破。公開初日午前0時上映回の前売り券は1500万元(約3億円)を超え、過去最高を更新した。漫画の原作者である井上雄彦氏は、ツイッターに中国語で投稿してファンと交流している。

3月24日には新海誠監督のアニメ映画「すずめの戸締まり」も中国本土で公開された。今月19日までの累計興行収入は7億5700万元(約147億円)に達し、日本国内の興行収入を上回った。新海監督の前作「君の名は。」の興行収入5億7500万元(約112億円)を超え、日本のアニメ映画としては中国映画史上歴代1位のヒットとなっている。

新海監督が「すずめの戸締まり」の製作過程で考えてきたことを中国の映画レビューサイト「豆瓣」に投稿しシェアしたことも、中国のネットユーザーの共感を呼び「災害や和解を描いた部分に感動した。もう一度やり直す勇気の大切さを教わった」などの声が寄せられた。

任天堂の人気ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」の世界を原作とした「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」や人気アニメ「名探偵コナン」の劇場版「名探偵コナン ベイカー街の亡霊」も相次ぎ公開された。中国のオンラインチケット販売大手、猫眼娯楽が運営する興行データ分析アプリ「猫眼専業版」によると、19日時点の興行収入はそれぞれ1億2100万元(約24億円)、5019万8千元(約10億円)。中国のSNSでは、多くのマリオファンがゲームのキャラクターに扮して映画を鑑賞する写真や動画を投稿しているほか、コナンファンからも劇場版に対する高評価が寄せられている。

日本のアニメ映画の好調により、3月の全国映画興行収入は前年同月比2倍の19億700万元(約370億円)となった。清明節(4月5日)には1日の興行収入が1億9600万元(約38億円)に達し、昨年の清明節3連休の総興行収入を上回った。清明節の興行成績上位10本には、中国本土の作品が5本、日本のアニメ作品が3本入った。

中国映画市場の力強い回復を背景に、スラムダンクの映画も中国市場での大きなヒットが期待されている。(新華社北京)

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