コスパの良い都市型民泊をテクノロジーで実現、「譲渡居」がシードラウンドで3200万円を調達

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この数年、中国の都市型民泊は政策の後押しを受け力強く発展してきた。また消費のアップグレードにより非標準型の宿泊に対する熱が高まっている。民泊の強みは他とは違う体験であり、さまざまなシーンに対応できるうえ、同価格帯のホテルと比べ優れたコストパフォーマンスを誇る点だ。

現在、中国には委託運営モデルを採用した高品質の都市型民泊ブランドが数多く登場している。例えば2018年に2度にわたり1億元(約16億円)クラスの資金調達を短期間で終えた「路客(Locals)」、Airbnbが戦略投資を実施した「城宿(City-Home)」、「携程旅行網(シートリップ)」や民泊プラットフォーム最大手「途家(TUJIA)」が投資した「有家民宿(iYOUJIA)」、「大象民宿(Elephant-Inn)」などがある。

今年1月に民泊業界に参入した「譲渡居(Rangduju)」は、すでにシードラウンドで200万元(約3200万円)を調達している。同社の独自性は、都市部の格安民泊という位置付けで、コストパフォーマンスを前面に打ち出し、デジタル技術による効率向上とコスト低減を実現している点にある。また宿泊者の安全かつ便利な居住体験を保証すると同時に、オーナーには市場の平均値を上回る安定的なリターンをもたらしている。

創業者兼CEOの張喬氏によると、現在はビッグデータによる物件選出ツールを自主開発中とのこと。このツールにより、特定物件の短期賃貸に関してポテンシャルを判断して収益予測レポートを作成できるのに加え、優良物件をピンポイントにマッチングし獲得することが可能になる。運営に関しては、従来型の人手に頼った業務に代わり、コミュニケーションロボットによる顧客対応や、プログラム化による清掃、客室状態の自動管理、スマートプライシング、宿泊者の識別など、自動化された手段を大々的に使用していくという。

内装の改修に関しては「軽度かつ段階的に実施すること」がモットーで、部屋のテイストを完全に統一することにはこだわっていない。改装による増収効果はそれほど高いとはいえず、物件の位置、大きさ、価格こそが収益に直結する三大要素であるというのが同社のデータ分析による結論だ。現在、譲渡居の平均客室改装コストは1ベッドルームあたり4000元(約6万4000円)以下、空室期間は年に7日以下となっている。

客室の基本情報や室内の備品は、入居率やRevPAR(Revenue Per Available Rooms、1部屋あたりの売上げ)に影響するという。同社は部屋のテイストや備品の位置などについて、A/Bテストや機械学習による予測を大量に実施し、全指標を数値化し重要度別にランク分けすることで、エビデンスに基づく客室設計プランを作成している。

物件が一定数に達した後は、デイユースやストレージサービス、ビジネス利用に加え、シャワールーム、キッチンのシェアリングに業務を拡大していくとのこと。またパーソナル・サプリの「LemonBox」や、メンズファッションEC企業「垂衣(CHAMPZEE)」などとの提携により、付加価値のあるサービスの提供も視野に入れている。

同社は以前、長期賃貸を手掛けてきた個人または小規模のオーナーと提携し、ワンルームをメインとした半年間のテストを実施したことがある。全室借り受けまたは委託運営の方法を取り、オーナーごとに、プライベートファンドに似たリスク選択型の「基本料金+超過料金」複合收益シェア方式を提供したうえで、柔軟かつ自由に調整する裁量を与えた。テストの結果、客室の3カ月の平均入居率は90%に達し、オーナーの平均収益は以前より20%以上増加したという。

現在、集客に関しては自社プラットフォームの構築を進めている。宿泊料を市場平均の90%に設定することでメディア露出量は市場平均の4倍となり、入居率の季節変動を効果的に抑制できている。譲渡居の北京市でのRevPARは250~400元(約4000~6300円)となっており、今後は純利益率の引き上げを継続しつつ、さらなるRevPARの引き下げを段階的に進めていく予定だ。
(翻訳・神部明果)

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