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世界大手メーカーの2019年第2四半期(4~6月)のスマートフォン出荷台数が判明した。米調査会社IDCの発表は以下の通り。
グローバル市場における出荷台数1位は、7550万台(前年同期比5.5%増)のサムスン。2017年第3四半期以来、7四半期ぶりに増加に転じた。世界シェアは22.7%だった。
2位のファーウェイは出荷台数5870万台(前年同期比8.3%増)で、2四半期連続で世界2位につけた。5月から対米輸出規制が続いているが、国内市場を強化することで急場をしのいだ。なお、同社の業績発表によると、今年上半期の総出荷台数は前年同期比24%増の1億1800万台だった。
3位のアップルは出荷台数3380万台(前年同期比18.2%減)で、3四半期連続で2ケタペースの落ち込み。全体の売上高としては3四半期ぶりに増加に転じ、昨秋に発表したiPhone新機種の不振を他製品で補てんする形となった。
4位のシャオミ(小米科技)、5位のOPPO、6位のvivoの出荷台数は前四半期からほぼ同水準で推移した。シャオミの出荷台数は3位のアップルとわずか150万台差だった。
世界の6強メーカーのうち、4社は中国メーカーだ。この4社の中国国内市場での状況をみてみると、ファーウェイの独り勝ちであることがわかる。ファーウェイと他3社の格差はさらに拡大していくとみられる。シャオミ、OPPO、vivoの3社は国内市場を収益の柱に据えているため、ファーウェイが国内市場の強化に転じた打撃は小さくない。
米国による禁輸措置の影響で、ファーウェイは人的リソースの多くを国内に呼び戻し、二級都市市場を中心にチャネルマネジメントへのテコ入れを図った。これまで技術力、販路、ブランド力で差別化してきたが、今四半期はさらに国内販売を強化。同社の総出荷台数の62%を占める3640万台が国内市場向けとなり、国内出荷量の最多記録を更新した。
市場調査会社Canalysの調べによると、中国のスマートフォン市場は縮小傾向にあり、今四半期の出荷台数は前年同期比6%減となった。メーカー別では唯一ファーウェイが同31%増で、市場シェアは38.2%に達した。2位のOPPOを2倍以上引き離している。
これまでの中国国内市場は四強がパイを奪い合う形だったが、今四半期からはファーウェイの独占が進んでいる構図がみえてきた。
(翻訳・愛玉)
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