初音ミクVS洛天依 日中のバーチャルアイドルがアニソンフェスで初共演

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初音ミクVS洛天依 日中のバーチャルアイドルがアニソンフェスで初共演

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中国の動画共有サービス「ビリビリ動画(bilibili)」が主催する、アニソン(アニメ主題歌)などを主体としたライブイベントとしては同国内最大級の「BILIBILI MACRO LINK(BML)」が、7月19~21日の3日間にわたって上海で開催された。同イベントは、初開催の2013年から年々規模を拡大している。

初日は人気の二次元アイドルが集うVRライブ「BML_VR」が催された。一般のコンサート会場と同じく、観客が注視するステージ上には次々と出演者が登場。ステージ上でパフォーマンスを繰り広げたが、彼らの正体は「映像」で、実体のないバーチャルな存在だ。

今年の目玉は、日中を代表するバーチャルアイドル初音ミクと洛天依(ルォ・テンイ)の共演だった。前者は世界初のバーチャルアイドル、後者はそれを中国でローカライズさせた初の成功例だ。

ライブのチケットは380~1580元(約6000~2万5000円)と、「リアルな」人気アーティストのコンサートと遜色ない価格だ。入手困難なことでも知られ、チケット発売日には「年々チケットが取りにくくなっている」といったつぶやきがSNS上に溢れた。

初音ミクは過去10年間、コンサートやイメージキャラクター、関連グッズなどを通じ100億円の経済効果を生んだと言われている。一方、誕生して7年になる洛天依は、これまでに発表したオリジナル曲が1万曲以上、その再生回数はビリビリ動画で1000万回以上を記録し、活動範囲をリアルの芸能界にも広げている。ケンタッキー・フライド・チキンをはじめ、衛生用品やアパレル、自動車、銀行、ゲームなどのCMキャラクターを務めており、経済的価値も抜群だ。

ビリビリ動画は昨年9月、洛天依を含むバーチャルアイドルの運営会社「澤達仕控股(Zenith Group Holdings)」の株式を買い増し、同社の支配株主となったと発表した。澤達仕にとっては、傘下のバーチャルアイドルがビリビリ動画主催のイベントに出演できるほか、ビリビリ動画のユーザーが作曲したオリジナル楽曲を商用化することも可能になる。ビリビリ動画にとっては、多くのバーチャルアイドル(IP)を活用し、より多くの商機が得られるようになる。

中国最大手の証券会社「中信証券(CITIC SECURITIES)」の予測によると、「二次元(アニメ・漫画)」関連の商品やゲームは、2022年に2100億元(約3兆3000億円)規模の市場を形成するという。こうした市場の趨勢を見込み、ビリビリ動画に限らず、テンセント(騰訊)やライブ配信サービス「虎牙直播(HUYA)」などは近年、さまざまなアプローチでバーチャルアイドルに注力している。

一方で、バーチャルアイドルは収益化が難しいというのも市場関係者の共通認識だ。洛天依はほとんど唯一の成功例と言える。冒頭で紹介したBMLもいまだ黒字化を達成していないが、クリエイターとファンをつなぐ場として必要不可欠なイベントであり、ビリビリ動画はバーチャルアイドル関連コミュニティとしては中国最大の規模を誇る。2019年第1四半期、ビリビリ動画では約6000人のバーチャルライバーがデビューし、およそ600万人の視聴者を抱えているという。
(翻訳・愛玉)

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