WeChatミニプログラムがPCでも利用可能に ミニプログラム新時代の幕開けか

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微信(WeChat)のミニプログラムがまた新しい機能をリリースした。

8月9日、微信がパソコンでミニプログラムを利用できるようにテストを行っていることがわかった。ユーザーはパソコンで微信のチャットを利用中に受け取ったミニプログラムからのメッセージを直接開くことができる。しかも画面はスマホ版と同じだという。現在のところ、ミニプログラムが利用できるのはパソコンでの微信の利用中に限るという。

微信チームはこの新機能を通して、ユーザーがチャット中でも円滑にミニプログラムを利用できるようにサポートしたいとしている。現在、この機能はwindows 7以上のバージョンのOSに適用されている。Macでも近くテストが始まるという。

微信ミニプログラムはリリース以降、その機能を徐々に充実させてきた。最近ではバックグラウンドでの位置情報機能、フローティングウィンドウ、全てのモノにQRコードを設定する「一物一碼」という機能や、AR(拡張現実)などだ。これらの機能により、ミニプログラムにはオンラインとオフラインをつなげる性能が備わっている。

ミニプログラムはトラフィックの新しい人気ポイントとなっており、すでに大手企業8社が参入している。これらの企業はミニプログラムを非常に重視しており、その競争は激しさを増す一方だ。中国の調査会社「Questmobile」が発表した「ミニプログラム2019年上半期リポート」によると、2019年6月時点で、微信ミニプログラムのユーザー数は7億人で、月間アクティブユーザー(MAU)が500万を超えるミニプログラムが180もあるという。中でも「ライフスタイル」「モバイルショッピング」「スマホゲーム」カテゴリーがMAUの上位3位を占め、ユーザー数はそれぞれ5億2800万人、4億3200万人、3億4800万人だ。

各社のミニプログラムはそれぞれ異なるところに重点を置いている。微信とQQのミニプログラムの強みはソーシャルだ。アリペイ(支付宝)やEC大手タオバオ(淘宝)のミニプログラムはショッピングや日常シーンにより近い。バイドゥ(百度)スマートミニプログラムの強みは検索エンジンにある。「バイトダンス(字節跳動)」傘下のニュースアプリ「今日頭条」、TikTok(ティックトック)のミニプログラムの背景にあるものは膨大なエンターテインメントコンテンツだ。ミニプログラムの発展にともない、各プラットフォームの特色も徐々に鮮明になってきている。

ミニプログラムはパソコンインターネットとモバイルインターネットに次ぐ、新しいインターネットとトラフィックの形式になるだろう。

QuestMobileによると、今年の第2四半期におけるモバイルインターネットユーザーは200万の純減で、ユーザーによる利用時間の増加幅も減速している。しかし、中国のモバイルインターネットの利用人口はまだ成長する見込みで、ミニプログラムの時代は始まったばかりだ。アリペイのオープンエコシステム事業部総経理である管仲氏は、「人口ボーナスが消失した時こそ、ユーザー価値、サービス価値、ビジネス効率価値などが顕著になるはずだ」と語る。

モバイルインターネット時代は利用者の多い一部の「スーパーアプリ」がそれぞれ孤立し、トラフィックを分裂させていた。いつでもどこでも利用可能なミニプログラムが、この壁を打ち破り、情報の接続を実現できるかもしれない。将来的にはブラウザでミニプログラムを利用できるようになるのか。これもまた大いに期待する価値がある。
(翻訳・山口幸子)

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