ZTE、2019年上半期増収もコンシューマー事業は不振続く

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ZTE、2019年上半期増収もコンシューマー事業は不振続く

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中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)は、キャリアネットワーク事業が回復し、粗利率も上昇した。8月27日、ZTEは2019年度上半期の業績を発表した。関連データを見る限り、ZTEは業績回復に向かっているが、各部門のパフォーマンスには大きな差があるようだ。

ZTEの2019年上半期の売上高は13.12%増の446億900万元(約6700億円)となった。2018年上半期は「ZTE事件」(2018年に米国政府が米企業にZTEとの取引を禁じた事件)の影響で26.99%の減収だった。2019年上半期の全体売上高の伸び率は、昨年同期からのリカバリーと評価できる。粗利益率は39.21%で、前年同期比で39.21%上昇した。しかし、総売上高を見ると、2017年上半期の540億1100万元(約8100億円)という高水準とは、まだ100億元(約1500億円)近くの差がある。

ZTEの主要業務はキャリアネットワーク事業、政府・法人向け事業、およびコンシューマー事業の3つだ。

ZTEの3つの主要業務が2019年上半期の売上高に占める割合 出所:ZTEのHP

2017、2018年度の上半期の実績と比べると、キャリアネットワーク事業は同期比38.2%増で、2018年上半期に受けた外部からの影響からほぼ回復した。売り上げは2017年度上半期の323億5200万元(約4850億円)とほぼ同水準となった。回復の要因は国内外のFDD(Frequency Division Duplex、無線通信における周波数帯域の利用手法の一つ)システム設備、国内外での光ファイバー製品の売り上げが持続的に増加していることだ。

政府・法人向け業務のパフォーマンスでは、2019年上半期の売り上げが47億元(約710億円)で、前年同期から増加した。しかし、2016年から2018年の同時期の売り上げがそれぞれ46億元(約690億円)、37億6500万元(約570億円)、44億3300万元(約660億円)だったことを考えると、この業務は急激な減収のリスクがあり、成長の余地は大きくない。

コンシューマー事業は現時点での最大の弱みだと思われる。2019年上半期の売り上げは74億2400万元(約1110億円)で、2017年の同時期の178億元(約2670億円)にも、2018年の同時期の114億9400万元(約1730億円)にも満たない。携帯電話機がここ2年間の激しい競争で負け続けたことがその原因だ。

ZTEの携帯電話機のシェアは、2017年に米国市場で4位となった。しかし「ZTE事件」前後に、携帯電話機の出荷台数が急減し、未だ米国市場の上位5社まで回復できていない。4G携帯端末の市場は飽和状態に達したため、再度回復する可能性も低い。

「ZTE事件」の影響が長引き、ZTE社の欧米事業の比率は下がり続けている。欧米・大洋州事業は2017年同期には全体の22%を占めていたが、現在は14.9%に落ち、売り上げは2017年同期の半分しかない。現在、ZTEの各地域での事業の割合は次表の通り。

ZTEの欧米事業が下がり続け、アジアとアフリカ事業の割合が右肩上がり 出所:ZTEのHP

今年の8月、米国はZTEの設備を再び連邦政府の調達禁止リストに入れた。この禁止令は、ZTEの機械設備販売に、実質的な打撃を与えていなかったが、これにより、ZTEの欧米市場の開拓はより厳しくなったと思われる。ZTEの欧米・大洋州での業績の好転は見込めない。

今後のトレンドを見ると、ZTEの成長は5Gネットワークの建設および関連ハードウェア(特に5G携帯電話端末)の市場育成と開発に大きく左右される。ZTEは、世界有数の5G機器メーカーの一つとして、全世界で25件の5G受注を獲得した。コンシューマー事業では、携帯電話端末の「天機Axon 10 Pro 5G」が中国で初めて発売された5G端末となった。ZTEは5G事業でコンシューマー事業の不振を打開しようとしている。
(翻訳:小六)

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