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9月はスマホ新機種の発表シーズンであり、ファーウェイ、アップル、シャオミ(小米科技)、OPPO、vivo各社がフラッグシップ機のリリースを予定もしくはすでに発表している。
ファーウェイのコンシューマー向け端末事業部の余承東(リチャード・ユー)CEOは今月初旬、「ミュンヘンで来たる19日に『Mate 30』を発売する」と中国版ツイッターの微博(Weibo)で宣言し、わずか6秒のPRビデオにはカメラのレンズを思わせるような光るリングが映し出された。ライカ社製クアッド(4眼)カメラの搭載を暗示したものと思われる。
新機種の最大の注目ポイントが背面に搭載されたこの「ライカ製カメラ」だ。業界内では初導入となる二つの4000万画素メインカメラに加え、800万画素カメラとToF(距離測定)カメラが搭載されるという。このほか、上位機種のMate 30 Proはワイヤレス充電に対応し、バッテリー容量は4500mAhとみられる。対して、通常機種Mate 30のバッテリー容量は4200mAhであるため、容量としてはProの方が若干大きい。またボディカラーはオーロラ、ブラック、パープル、グリーンを含む数種類となる模様。
これらの基礎スペックに加え、Mate 30は「Kirin 990」チップを搭載し、5Gに対応する。
当然ながら、もう一つの注目点は、海外でGoogleのソフトウェアが使用できるかという点だ。米商務省が5月中旬にファーウェイをエンティティリストに追加して以降、同機は初のフラッグシップ機種となる。同省はファーウェイに対する輸出一時許可を90日間延長したが、これは旧機種にのみ適用されるもので、Mate 30はこの範囲に含まれないという。
ロイター社の報道によれば、ファーウェイのグローバル広報担当Joe Kelly氏は「米政府が許可する限り、当社はAndroidとその関連システムを引き続き使用する。もし許可されないとすれば、独自OSの開発を続ける」と述べた。
ファーウェイが8月に発表した自社開発OS「HarmonyOS(鴻蒙)」は、リチャード・ユー氏によれば「いつでもアンドロイドの代替となり得る」とのこと。だが海外市場の現状に目を向けると、Google Maps、Gmail、Google Play、YouTubeなどGoogle「お抱え」の一連のアプリは海外ユーザーに欠かせない存在となっている。これら無くしてこの巨大市場のユーザーを振り向かせるのはおそろしく困難だ。
一方でアップルは米現地時間の10日、カリフォルニア州のスティーブ・ジョブズ・シアターで新型iPhone「iPhone 11」「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」を発表した。
iPhone 11 ProおよびiPhone 11 Pro Maxはそれぞれ5.8インチと6.5インチの有機ELディスプレイを、iPhone 11では6.1インチ液晶ディスプレイを採用。また上位機種(Proシリーズ)では広角、望遠、超広角のトリプルカメラを搭載し、通常機種では広角と超広角のデュアルカメラが採用された。だが、いずれも5G非対応なのは気にかかる点だ。
今回の新モデルではユニークな背面カメラの形状が話題となっているほか、上位機種ではApple Pencilが使える。また通常機種ではホワイト、グリーン、イエロー、パープル、ブラック、レッドとカラー展開も豊富だ。
ファーウェイとアップルに加え、OPPOは8月下旬、インド市場向けの新型スマホ「Reno 2」を発表した。またシャオミによる5Gスマホ「Mi 9 Pro 5G」のローンチも近い。中国勢が世界のスマホ市場で大きな存在感を見せつける中、今後の市場シェアの行方に注目したい。(翻訳・神部明果)
※冒頭の写真はテック系ブログサイト「9TechEleven」の Twitterより
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