中国のシンクタンク「胡潤研究院」はこのほど、中国長者番付「胡潤百富」の2023年版を発表した。今年は資産50億元（約1000億円）以上の企業家1241人が選出された。

飲料水大手「農夫山泉（Nongfu Spring）」の創業者、鍾睒睒氏は資産4500億元（約9兆4000億円）でトップの座を守った。ネット大手「騰訊控股（テンセント）」の馬化騰・最高経営責任者（CEO）は、ゲーム事業と投資事業が好調で、資産を2800億元（約5兆8000億円）とし、2位に返り咲いた。電子商取引（EC）大手「拼多多（Pinduoduo）」の創業者、黄崢氏は資産を2700億元（約5兆6000億円）とし、3位に順位を上げた。

22年版フォーブス中国長者番付、飲料水大手「農夫山泉」創業者が1位　上位100人の資産は4割減少

注目はゲーム大手「miHoYo（米哈游）」の創業者、蔡浩宇氏で、資産を670億元（約1兆3000億円）とし、55位に急浮上した。蔡氏の資産は今年、460億元（約9400億円）増加した。同社が台頭するきっかけとなった大人気ゲーム『原神』はロングヒットを続け、今年リリースした新作『崩壊：スターレイル』も好成績を収めている。

中国の動画配信サイト「Bilibili（ビリビリ）」の人気チャンネル「「国産二次元手遊観察」によると、23年1〜9月の売上高は、原神が194～243億元（約4000億～5100億円）、崩壊：スターレイルが119～155億元（約2500億～3200億円）で、計313～398億元（約6500億～8300億円）となる見込みだという。

世界的に大ヒットした中国発ゲーム「原神」、制作したのはオタク大学生が立ち上げた新興会社

23年8月世界モバイルゲーム売上高　miHoYo「崩壊：スターレイル」が3位、「原神」はトップ10圏外に

＊2023年10月26日のレート（1元＝約21円）で計算しています。

（36Kr Japan編集部）