VCが語る中国モビリティ産業 中古車ビジネスには巨大市場、ICVも人気分野へ

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2019年の「中国投資家未来サミット」において、「山行資本(HikeCapital)」の創業パートナー徐詩氏が、今後10年間の中国のモビリティ産業の変化を展望した。以下に抜粋する。

私たちは次のように考えている。まず、取引を仲介するプラットフォームには、カーシェアにせよ、販売にせよ、アフターマーケットにせよ、大きな投資のチャンスがある。次に、1兆元(約15兆円)規模の中国のモビリティ市場には、再編・統合の可能性があり、巨大なプラットフォームが誕生するだろうと考えられる。さらに、今後10年間のうちに、モビリティ産業で新規ブランドが誕生するはずだ。

中国の自動車産業の好機

第四次産業革命が起きている現在、中国の自動車産業は世界レベルに成長する可能性が出てきた。エネルギーの観点から考えれば、電動化と無人化が今後のトレンドになる。

2015-2020年は、電気自動車にとって重要な投資の時期だった。電気自動車の新規プレーヤーは皆この時期に登場した。国からも多くの政策支援があり、中国の電気自動車の第一歩となった。

2020-2023年は、ICV(Intelligent Connected Vehicle、クラウドにつながる次世代の自動車)に対する投資の段階になると予想している。モバイル・インターネットの4G時代に新しいビジネスが出てきたのと同じように、IoV(Internet of Vehicles、車同士をつなぐインターネット)における新しい動きも出てくるだろう。私たちもこの分野の企業に投資している。

そして、2023-2028年、あるいは2030年に、電動化とICVのインフラが十分に整い、初めて大規模な自動運転が可能になる。今投資をしても、長期間の忍耐が必要となるだろう。

中国の中古車分野には巨大市場が潜んでいる

中国の中古車の年間販売台数は1300万台で、新車・中古車を含めた全体の販売台数の30%だ。それに対し、米国など先進国は中古車販売が70%だ。したがって、技術を駆使し中古車市場を成長させるポテンシャルは非常に大きい。また、いわゆるZ世代(1990年代後半から2010年の間に誕生した世代)のモビリティ消費が、今後10年以内に主役に躍り出る可能性がある。この層の人口は2.3億人で、消費にとって大きな戦力になる。特に新エネルギー車、保険におけるニーズが急増するだろう。

投資実例:車好多集団

最後に、「車好多集団(Chehaoduo Group)」のことをお話ししておきたい。皆さんがよく知っているのは、同社の中古車販売サイト「瓜子(Guazi.com)」だが、実は車好多には「毛豆(maodou.com)」という新車販売サイト、さらにオークションサイト、メンテナンスサービスサイトもある。

瓜子の素晴らしさは、技術で従来の産業のバリュー・ネットワークを再定義し、取引規模の限界を突破したことにある。それにより取引とサービスの効率は向上し、従来の代理店の4-5倍にまではね上がった。

毛豆は構造的な変化を捉えることに成功した。今年新車販売全体が落ち込む中、同社の販売台数は15万台に伸びた。政策の変化や消費者の変化など、構造的な変化を捉えることに成功したためだ。若年層が消費の主力になり、国産ブランドが台頭し、さらに販売チャネルが変化したことを、彼らは鋭く察知した。

簡単にいえば、車好多は車のライフサイクルすべてに関わるアセット・マネジメントのようなプラットフォームを作り上げたのだ。中国人が保有する2.4億台の自動車のうち、新車保証期間を過ぎているのは9000万台ほどだ。2015年の時点で、6年以上使われている車が30%以上を占めている。したがって、自動車のアフターマーケットの成長が今後大いに望めるはずだ。

山行資本の投資は、技術による消費の変革に注力している。私たちは4年間で、評価額30億ドル(約3200億円)以上の企業4社を育てた。私たちは、中国の経済構造、人口構造の変化を考え、消費支出を中心にどの層に構造的なチャンスがあるのかを判断する。それに加え、政策や技術革新の周期に対する理解を深め、産業に深く根ざしながら、投資をしていきたいと考えている。
(翻訳:小六)

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