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4Dイメージングレーダーの研究・開発を手がける中国企業「復睿智行(Fusionride)」はこのほど、浙商創投(Zheshang Venture Capital)が主導するプレシリーズAで数億元(数十億~百数十億円)を調達した。出資には北京新航城基金(Beijing New Aerotropolis)、中山創投(Zhongshan Securities)なども参加した。資金は4Dイメージングレーダーとセンサフュージョン・アルゴリズムの改良、生産能力の拡大に充てられる。
2021年に設立された復睿智行は、中国のコングロマリット・復星集団(FOSUN)傘下にある自動車テック企業で、センサフュージョン技術の開発と実用化に注力している。
自動車の運転支援システムの向上に伴って、完成車メーカーは高性能のセンサーを求めるようになった。しかし、従来のミリ波レーダーは垂直方向に対する測距能力の不足や分解能の低さといった課題を抱え、それが運転支援システム、特に衝突被害軽減ブレーキ(AEB)の性能に影響を及ぼしてきた。そのため完成車メーカーは、三次元の垂直空間に対する高解像度の検知能力と全天候型の検知性能を有する4Dイメージングレーダーの導入を進めている。
復睿智行は2022年、独自に開発した最初の4Dイメージングレーダー「哥倫布(Columbus)」シリーズを発表した。今年はすでに、完成車メーカーの指定サプライヤーとなり、年内に同シリーズの4Dイメージングレーダーの納品とアルゴリズム開発をするよう求められたという。
周軼会長兼CTOは、同社が4Dイメージングレーダーのアンテナとアルゴリズムの研究開発に膨大なリソースを注ぎ、信号対雑音比(SNR)の最適化によって情報の検知漏れと検知ミスを減らしていると説明した。
同社の4Dイメージングレーダーは最新のアルゴリズムが搭載されているため、同じ条件のハードウエアとアンテナサイズの製品に比べSNRが高くなる。同環境下でSNRが高ければ、4Dイメージングレーダーによる情報の検知漏れと検知ミスも抑えられ、完成車メーカーの要求に応えられるという。
周会長によると、同社の4送信4受信(4T4R)4Dイメージングレーダーは、周囲の環境を1秒間に20回測定する。点群データを1回の測定で約2000個、つまり1秒間に4万個取得でき、ハイスペック製品なら1秒間に8万個の点群データを得られる。
2024年は4Dイメージングレーダーが大規模に活用され始め、従来のミリ波レーダーからの交代が急速に進む可能性がある。周会長は、従来のミリ波レーダーとコストがほぼ同じだが、4Dイメージングレーダーはチャンネル数が多くSNRに優れるため、信頼性が高いとコメントした。
*2024年2月27日のレート(1元=約21円)で計算しています。
(翻訳・大谷晶洋)
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