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中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ)が3月28日、傘下の自動車事業「小米汽車(Xiaomi Auto)」が3年近くかけて開発した初の電気自動車(EV)「SU7」を発売し、話題を集めている。
SU7は、寧徳時代(CATL)製のバッテリーを搭載しており、上位モデルの航続距離は最大830キロとなる。標準モデルは航続距離700キロ、価格は21万5900元〜(約450万円〜)と米テスラの「モデル3」よりも3万元(約60万円)安い。早ければ4月末にも納車が始まる見通しだという。
観客で溢れる発表会の席上、シャオミの雷軍・最高経営責任者(CEO)は「私たちの自動車事業は依然として巨額の赤字を抱えているが、シャオミファンに対する真心を感じてもらえる価格設定とした」と説明。また、シャオミの最大の強みはインテリジェンス技術とエコシステム(生態系)にあるとした上で、「50万元(約1000万円)以下でSU7の右に出る車種はほとんどないはずだ」と自信を示した。
小米汽車がSNS「微博(Weibo)」に開設する公式アカウントによると、SU7の予約販売台数は、受け付け開始から27分で5万台を突破したという。この快挙に業界は騒然となった。他の新興EVメーカーが5万台を販売するには、通常半年以上かかるからだ。
世界のスマホ市場の成長が鈍化する中、自動車事業がシャオミの新たな突破口となるのは間違いない。しかし、中国EV市場の競争は非常に激しく、経営不振や倒産に追い込まれる新興メーカーも続々と現れている。シャオミがこの難局を突破できるかに注目が集まる。
*2024年3月29日のレート(1元=約21円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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