中国の研究者、人体に注入可能なゲル状超音波センサーを開発

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中国の研究者が人体に注射可能なハイドロゲル状の超音波センサーを開発し、研究成果を「頭蓋内信号を無線でモニタリングするための注射可能な超音波センサー」という論文にまとめて学術誌ネイチャーに発表した。頭蓋内に注入したごま粒ほどのセンサーが圧力や温度などの生理的パラメーターをリアルタイムかつ正確に伝えるという。
 
湖北省武漢市にある華中科技大学集成電路学院、武漢光電国家研究センターの臧剣鋒教授の研究チームと、同大学同済医学院付属協和医院の姜暁兵教授のチームが共同で研究開発した。
 
論文の責任著者を務めた臧氏によると、生理的パラメーターは疾病の診断や治療、検査を支援する数値で、いかに正確に取得するかが医学分野の重要課題となっていた。頭蓋内のデータを取得する場合、現在は主に有線の電子プローブを手術で体内に埋め込む方法をとるが、プローブは生分解されないため再度手術して取り出す必要があった。
 
臧氏は今回開発したハイドロゲル状センサーについて「大きさは8立方ミリメートルに過ぎず、安全に注入でき、外部の超音波プローブによる頭蓋内の生理的パラメーターの無線モニタリングを実現した」と説明。生分解性の高分子材料は約1カ月で自然分解されることから再度切開して取り出す必要がなく、患者の苦痛を緩和し、感染リスクも低減できると述べた。
 
「将来的には人体の他の部位への応用も可能で、スマート診療に新しい技術パラダイムをもたらす可能性がある」とし、現在の有線モニタリング設備に比べ安全性やエネルギー消費、無熱効果など明らかな優位性を持つと語った。(新華社武漢)

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