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中国IT大手バイトダンスが、傘下の自動車情報プラットフォーム「懂車帝(Dongchedi)」のスピンオフ上場に向け、7億~8億ドル(約1100億~1300億円)の資金調達を進めていると複数のメディアが報じた。現在のところ、バイトダンス側の公式発表はない。
2024年1月には、懂車帝が23年12月末にバイトダンスから独立をさせ、新会社を立ち上げたことが報じられた。中国の企業情報サイト「天眼査」によると、懂車帝を運営する「北京懂車帝科技」の支配株主は、以前はバイトダンス傘下のニュース配信プラットフォーム「今日頭条(Toutiao)」だったが、現在は23年12月に設立された「厦門懂車族科技」に変更されている。
17年に設立された懂車帝は、競合の「汽車之家(Autohome)」や「易車(Bitauto)」には遅れをとったものの着実に業績を伸ばし、現在は業界をリードする自動車情報メディアに成長した。調査会社の極光(Aurora Mobile)によると、23年7~9月期の平均DAU(デイリーアクティブユーザー数)は、汽車之家が1414万8000人で1位、懂車帝が1004万1000人で2位、易車が825万5000人で3位だった。
今回の懂車帝の資金調達は、紅杉中国(Hongshan、旧セコイア・キャピタル・チャイナ)が主導し、4億~5億ドル(約630億~790億円)を出資するとみられる。また、米投資会社のコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)と ジェネラル・アトランティックも出資するという。3社はいずれもバイトダンスの株主でもある。資金調達の完了後、懂車帝の評価額は30億ドル(約4700億円)となる見通しで、汽車之家の時価総額約33億ドル(約5200億円)に迫ることになる。
しかし、汽車之家は21年3月に香港での重複上場後、株価が7割近く下落した。懂車帝が無事上場を果たしたとしても、資本市場の厳しい試練に直面する可能性がある。
*1ドル=約158円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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