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アリババグループ傘下でクラウドインテリジェンス事業を手掛ける「アリババクラウド(阿里雲)とオリンピック放送機構(OBS)はこのほど、2024年パリオリンピック(パリ五輪)向けに「OBSクラウド3.0」を発表した。AIを活用したクラウド技術の組み合わせである本プラットフォームは、メディア・ライツ・ホルダー(放送権者、MRH)の業務をより効率的にすることを目指す。
OBSクラウド3.0は、世界中継を支える重要なインフラとなる。パリ五輪では、OBSは11000時間以上のコンテンツを制作する予定で、これは東京2020から15%の増加だという。OBSのコンテンツ配信プラットフォームは、アリババクラウド上で完全に運用され、アスリートのインタビュー、舞台裏の映像、ソーシャルメディアコンテンツなど世界中にシームレスに配信していく。
OBSクラウド3.0の一環として、OBS Live Cloudは、1964年の東京オリンピックの際に開始された衛星放送に代わり、オリンピックの歴史上初めて、放送権者へのリモート配信の主要な方法となった。2020年東京オリンピックのUHD放送でデビューし、2022年北京冬季オリンピックでは初めて標準サービスとして提供され、22の放送局が加入した。今回のパリ五輪では、予約されたリモートサービスの3分の2(54放送局)がOBS Live Cloudを使用している。
この技術が導入される以前は、放送局は地球の裏側にある自国にライブ映像を送るために、高価な専用国際通信光回線を使用し、機器のセットアップに多大な時間を費やしていたという。一方、クラウド経由のコンテンツ伝送は、拡張性、柔軟性、コストという点で他の配信方法よりも優れており、最大規模のスポーツイベントの世界的な映像放送の安定性を支えられる。
(36Kr Japan編集部)
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