中国の火力・風力発電設備点検、壁面走行ロボットが代行。作業効率150倍向上、検出精度95%も

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中国の火力・風力発電設備点検、壁面走行ロボットが代行。作業効率150倍向上、検出精度95%も

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2015年に設立された中国のロボットメーカー「吉泰智能(TRI TECH)」は、火力発電や風力発電などエネルギー産業で使用される壁面走行点検ロボットの研究開発と生産に注力している。同社はこのほど、シリーズA+で深圳市投控東海投資(Shenzhen TopoScend Capital)などから6000万元(約12億円)の資金を調達した。資金は主に壁面走行点検ロボットの生産拡大や研究開発に充てられるという。

中国は世界最大の発電国であり、大型エネルギー施設の保有数も世界一だ。 現在、火力発電ボイラーなどに使用される壁面走行点検ロボットを生産できるのは、世界でも米国のGE(ゼネラル・エレクトリック)、Gecko Robotics、カナダのRUSSELL、そして吉泰智能などの数社しかない。

吉泰智能は、火力発電ボイラー、風力発電機、水力発電所、超高圧巨大変圧器などさまざまな設備の欠陥を検出するために、超音波、フェーズドアレイ(位相配列)、遠方界渦電流などを利用した12種類の検出モデルを提供し、吹付塗装と研磨の2種類で補修を行う。

風力発電所用の無人監視ロボット

吉泰智能の投資パートナー・楊嘉偉氏は火力発電を例に挙げ、「大型エネルギー設備では損傷、亀裂、老朽化、膨張など、メンテナンスや点検修理を必要とする問題が発生するため、設備の欠陥に基づきトレーニングセットを構築して、ロボットが設備の問題点を自律的に判断・対処できるように学習させている」と説明する。

フレキシブルで適応性の高いロボット本体は吸着走行が可能で、複雑で変化の多い危険な場所でも自由に移動し、火力発電ボイラーの水冷壁管や風力発電機のブレードなど点検対象に直接アプローチできる。そして、ロボットは欠陥データベースに基づいて自律的に「接触型」検査を行い、検査員の高所作業のリスクを減らすと同時に、点検効率と精度を向上させることができる。

手作業に比べ、壁面走行ロボットの作業効率は150倍にもなる。同時に、高精度の欠陥認識アルゴリズムを使用することで、欠陥の検出精度は95%に達する。

吉泰智能の顧客は、国家能源投資集団(CEIC)、中国華能集団(China Huaneng Group)、中国華電集団(China Huadian Corporation)、中国大唐集団(China Datang Corporation)などの発電企業を含む20以上の大手エネルギーグループに広がっており、業界ベンチマークとなる数百の案件を完了している。加えて、数百万件の作業環境データ、欠陥データ、腐食データなどの重要データを蓄積し、今後のエネルギー業界のデジタル運営に対して一部のリソースを提供している。

火力発電所ボイラーの健全性分析システム

また、江西省吉安市青原区にも子会社を設立し、高所や危険な場所で使用される壁面走行ロボットの研究開発や試験を行う予定。

*1元=約20円で計算しています。

(翻訳・浅田雅美)

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