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中国の越境電子商取引(EC)は、デジタル経済、開放制度、サプライチェーン(供給網)の優位性に恵まれ、発展の勢いが目覚ましく、競争力も強まりつつある。
全国のモノの貿易額に占める越境ECの割合は2022年が4.9%、23年は5.7%に拡大した。越境ECによる貿易額は今年上半期(1~6月)、1兆2500億元(1元=約21円)に達し、貿易全体に占める割合は前年同期比0.4ポイント上昇の5.9%となった。税関総署の概算によると、1~9月は11.5%増の1兆8800億元で、伸び率は貿易全体を6.2ポイント上回った。うち輸出額は15.2%増の1兆4800億元だった。
中国国内で「拼多多(ピンドゥオドゥオ)」を展開するネット通販、PDDホールディングスの越境ECサイト「Temu(テム)は、北米市場で高い人気を集め、アパレルECサイト「SHEIN(シーイン)」は7~9月、アクセス数が世界一のアパレル・ファッションサイトとなった。
EC大手アリババグループ傘下の「全球速売通(アリエクスプレス)」はユーザーが200以上の国・地域に広がり、動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」のアプリ内ECサービス「TikTok Shop」は米国市場に進出してからわずか1年で、月間アクティブユーザー数(MAU)が全米総人口のおよそ半数に相当する1億7000万人に達した。
中国のECサイトは23年以降、世界の舞台で異彩を放ち、海外ユーザー数と流通総額(GMV)が急速に増加し、市場シェアも上昇を続け、世界市場で無視できない存在へと成長してきた。
成長が著しい「BtoC(企業と消費者間取引)」分野では、製品の品目がアパレル・靴、3C(パソコン、通信機器、家電)、日用品などの消費財中心からさまざまな品目へと広がり、輸出先も米国、欧州、日本、韓国など先進国中心から、東南アジア、中東、中南米、アフリカなどの新興市場への拡大を加速している。
EC専門の研究機関である河南国際数字貿易研究院と世界(鄭州)跨境電商研究院が作成した「中国越境EC発展報告書(2024)」によると、中国の越境ECは世界の220数カ国・地域に広がり、中国は越境ECエコシステムが世界で最も整った国の一つとなっている。(新華社北京)
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