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中国の中信証券(CITIC Securities)が、2025年は「空飛ぶクルマ」と呼ばれるeVTOL(電動垂直離着陸機)の商業運用元年となり、そのカギを高性能電池が握ることになると報告した。短期的にはソフトパック電池とシリコンアノード電池が活用される見込みだが、将来的には安全性やエネルギー密度の高い固体電池の活用が進む見通しだという。
eVTOLメーカーの億航智能(EHang、イーハン)は、主力製品「EH216-S」に電池メーカー「欣界能源(Inx Technology)」が開発した固体電池(重量エネルギー密度480Wh/kg)を搭載し、2024年11月13日に試験飛行を実施。航続時間48分10秒を記録した。固体電池を搭載することで、航続時間を従来比で60〜90%延長できるという。同社は25年末までに、固体電池搭載のEH216-Sの認証取得と量産を目指す。
また、eVTOLメーカーの峰飛航空(AutoFlight、オートフライト)は、車載電池最大手の寧徳時代(CATL)から戦略投資を受け、eVTOL用電池のエネルギー密度と性能向上に重点を置いて共同開発を進めている。
世界では多くの企業が固体電池の開発に参入している。トヨタやパナソニック、出光興産、サムスン電子などの日・韓企業は硫化物系を、Solid PowerやSolid Energy Systems、Quantum Scapeなどの欧米企業はポリマー系と酸化物系を、衛藍新能源(WeLion New Energy)や輝能科技(ProLogium Technology)、贛鋒鋰業(Ganfeng Lithium)などの中国企業は酸化物系を主に採用している。
(36Kr Japan編集部)
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