不動産大手の「恒大」が手掛ける自動車事業、新エネルギー車のスタープレーヤーとなるか

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不動産大手の「恒大」が手掛ける自動車事業、新エネルギー車のスタープレーヤーとなるか

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2019年9月、不動産などで知られる大手企業集団(コングロマリット)である恒大集団(Evergrande Group)董事局主席の許家印氏は、全世界のトップ自動車エンジニアリング企業と部品サプライヤーから60人あまりを招待してフランクフルトで夕食会を開催した。これは21世紀の自動車史上「最も豪華な晩餐」だったかもしれない。メディアの報道では、会食後に同氏は「先進技術をリードするトップ自動車エンジニアリング企業と部品サプライヤーが、恒大と戦略パートナーシップを結び、恒大汽車の夢の実現を助けてくれると信じている」と語ったと伝えている。

恒大はここ10年に渡って第二の主力事業を探している。恒大の企業規模は5000億元(約7兆5000億円)に達し、不動産業界トップの座も射程に入ってきたが、もし目標を1兆元(約15兆円)に定めるなら、第二、第三の柱がないと確実とは言い難い。しかし不動産は「資源を集める」業界であり、自動車は「技術を競い合う」業界である。自動車業界への参入は相関性のない「転職」であり、恒大を以てしても確かなアドバンテージがあるわけではない。

恒大の天津生産拠点にある自動車組み立て工場

新エネルギー車は、多くの資金と高度な技術が必要な敷居の高い業界である。資金面を見ると、2019年6月30日現在、恒大の売上高は2269億8000万元(約3兆4000億円)、総資産は2兆985億元(約31兆5000億円)、純資産は3453億元(約5兆1800億円)、粗利益は772億6000万元(約1兆1600億円)、コア利益は303億5000万元(約4500億円)である。このような「自前の金鉱」があるため、恒大は確かに新エネルギー車メーカーの中では他の企業に比べて実力があると言える。

新エネルギー車は成長産業であり、将来的に非常に大きなマーケット規模になると恒大は考えている。データによると、2018年12月の世界の新エネルギー車販売台数は前年同期比70%増の28万6000台に達し、年間累計では200万台を突破した。2023年までに世界の新エネルギー車生産台数は887万5000台に達し、今後5年間の年平均成長率は35.8%に達すると予想されている。

つまり、今後5年以内の新エネルギー車業界の成長率は不動産市場より明らかに高く、恒大は今「身銭を切って」も未来を切り開きたいと考えている。

恒大は資本力と野心を推進力として、生産規模を急速に拡大することを計画している。許氏は、3~5年以内に世界で規模最大かつ最も実力を持った新エネルギー車メーカーとなり、10年以内に年間500万台の生産と販売を達成するという壮大な目標を設定した。

恒大には十分な資金以外に更に2つの有利な点がある。1つめは主力の不動産やサッカーの分野で成功した企業としての管理能力、2つめは恒大のブランド力である。全国280あまりの都市に810件に上るプロジェクトがあり、全世界に860社を超えるパートナーを持ち、これらのコネクションによる影響力をいかして、自動車事業の基礎を築くことが可能だ。

不動産と自動車を単なる2つのビジネスと見た場合、共通する成功ロジックは資本、技術、人材、マーケティングなどあらゆる優位性を活かして市場を独占することである。恒大にとって自動車事業にまだ足りないのは最後のワンステップだけである。
(翻訳・普洱)

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