アリババ、24年10~12月期は予想を上回る好業績 クラウド・AI分野への投資を拡大

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中国電子商取引(EC)大手のアリババグループが2月20日、2024年10~12月期の決算を発表した。売上高は前年同期比8%増の2801億5400万元(約5兆9000億円)となり、市場予想を上回った。純利益は333%増の464億3400万元(約9800億円)、非米国会計基準(Non-GAAP)ベースの純利益は6%増の510億6600万元(約1兆1000億円)だった。

6つの事業グループ別の売上高では、物流事業の「菜鳥網絡(Cainiao Smart Logistics)」が前年同期比1%減となったものの、他は程度の差こそあれ前年同期比で増加した。

ECモール「淘宝(タオバオ)」や「天猫(Tmall)」、中古品売買プラットフォーム「閑魚(Xianyu)」、BtoBマーケットプレイス「1688.com」など、主力の中国国内EC事業を束ねる「淘天集団(Taobao and Tmall Group)」の売上高は5%増の1360億9100万元(約2兆9000億円)となった。

東南アジア向けEC「Lazada」、海外向けEC「全球速売通(アリエクスプレス)」、トルコ向けEC「Trendyol」、法人向け越境EC「Alibaba.com」など国際EC事業を束ねる「阿里国際数字商業集団(Alibaba International Digital Commerce Group)」の売上高は32%増の377億5600万元(約7900億円)と引き続き好調だった。

クラウドサービス「阿里雲(アリババクラウド)」や企業向けコミュニケーションツール「釘釘(DingTalk)」などを手がける「雲智能集団(Cloud Intelligence Group)」の売上高は13%増の317億4200万元(約6700億円)となり、中でも人工知能(AI)関連プロダクトの売上高は6四半期連続の3桁成長を記録した。

アリババは2025年1月、独自の大規模言語モデル(LLM)「Qwen」シリーズから、次世代マルチモーダルAIモデル「Qwen2.5-VL」とフラッグシップAIモデル「Qwen2.5-Max」をオープンソースで公開した。この2つのモデルは複数のベンチマークテストで世界トップレベルのスコアを獲得。Qwenをベースに開発されたモデルは25年1月31日時点で9万件と世界最大級となっている。

アリババの呉泳銘(エディ・ウー)最高経営責任者(CEO)氏は、今後3年間のクラウドインフラおよびAIインフラへの資金投入は過去10年間の合計を上回る見込みだとした上で、近くQwen2.5-Maxをベースにした深層推論モデルを発表すると明らかにした。

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*1元=約21円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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