中国の人型ロボット産業に脚光 市場規模50年に約126兆円

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中国の人型ロボット開発の成果が世界の注目を集めている。中国中央テレビ(CCTV)の春節(旧正月)の年越し番組「春節聯歓晩会(春晩)」では16台の人型ロボットがダンスを披露。メーカーの杭州宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)が一挙に脚光を浴びた。

世界で技術の発展が進む中、人型ロボット産業は急速な成長期を迎えている。米銀シティの調査部門シティ・グローバル・インサイツの予測によると、人型ロボットの市場規模は2050年までに7兆ドル(約1050兆円)に達する可能性がある。

浙江省寧波市にある浙江人形機器人(人型ロボット)イノベーションセンター主任を務める浙江大学の熊蓉教授は「人型ロボットはロボット開発における究極の理想と言える」と語る。人型ロボットの開発は多分野の基礎の上に成り立っており、国際的に認められたロボット技術の集大成であり、国の総合的な科学技術レベルを表す重要な指標にもなるという。

人型ロボットを巡る世界的な競争の舞台で、中国がますます存在感を高めている。米金融大手モルガン・スタンレーはこのほど発表した人型ロボットに関する報告書で、中国の人型ロボットの市場規模が50年までに6兆元(約126兆円)に達し、人型ロボットの総数が5900万台に達すると予測している。

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中国国家市場監督管理総局が発表したデータによると、中国には昨年12月末時点でスマートロボット産業の関連企業が45万1700社ある。登録資本金は6兆4445億5700万元(約135兆3356億9700万円)に上り、20年末比3.1倍、23年末比19.4%増となり、安定した上昇傾向を示している。

「中国の製造業は基盤が厚く、多くのコア部品を自前で設計、生産、加工し、組み立てることができる」。杭州市余杭区にある海創人形機器人産業イノベーションセンターの陳光常務副主任は、人型ロボット産業は産業用ロボットや新エネルギー車などの産業とサプライチェーン(供給網)を共有することもできると指摘する。

業界関係者によると、中国には整った産業体系があり、さまざまな活用の場面や環境がそこから生み出されることで、開発者が大量のリアルなデータを取得できる。これらのデータを使って人型ロボットを訓練し、複雑な物理世界を理解するようにすれば、最終的にリアルな産業に力を与えることができるという。

業界の急速な発展は、ますます多くの応用の可能性を生み出している。文化観光施設のスマートガイドや教育機関の人工知能(AI)トレーナー、スーパーの24時間品出し係など、人型ロボットは工業だけでなくサービスの分野でも大いに活躍できる。

浙江工業コンピューター科学・技術学院の邱傑凡副教授は、汎用人型ロボットが本当に一般家庭に普及するには、AIの基礎理論レベルのブレークスルーが極めて重要であると指摘。大学や研究機関が人材育成に加え、基礎科学と基礎理論の研究に一層力を注ぎ、数学、物理学、素材などの基礎分野の研究を強化しなければならないとの認識を示した。

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安全性や倫理の問題の克服も依然として大きな課題となっている。例えば、人型ロボット導入の重要分野と想定される高齢者介護では、安全性や感情面のニーズ、責任の所在など克服すべき問題が存在するとの指摘が出ている。【新華社杭州】

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