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中国の電気自動車(EV)メーカー「小鵬汽車(Xpeng Motors)」の創業者、何小鵬CEOはこのほど北京で開かれた「中国発展ハイレベルフォーラム」の2025年年次総会に出席し、26年にも世界初となる陸空両用の量産型空飛ぶクルマ「陸地航母(Land Aircraft Carrier)」を打ち出し、中国国内に加え、一部の海外市場でも同時発売する計画を明らかにした。
陸地航母は、小鵬傘下で電動垂直離着陸機(eVTOL)を手がける「小鵬匯天(Xpeng Aeroht)」が開発・運用を担当しており、地上走行ユニットと飛行ユニットで構成される。

地上走行ユニットは6輪設計で、サイズは全長約5.5メートル、幅2メートル、高さ2メートルと標準的な駐車スペースに収まる大きさとなっており、普通免許があれば運転できる。800ボルト高電圧・炭化ケイ素レンジエクステンダーを搭載し、航続距離は1000キロメートル以上に達する。地上走行ユニットは、飛行ユニットのモバイル充電ステーションとしても機能する。2人乗りの飛行ユニットは、地上走行ユニット後部のトランクに自動で格納でき、地上走行ユニットからの自動分離・再接続機能も備えている。6ローター、デュアルダクト構成で、アームとプロペラは折りたたみ可能。機体やローターにはカーボンファイバー素材を採用し、軽量性と強度を両立した。コックピットは270度のパノラマ仕様で広い視野を確保し、飛行モードはマニュアルと自動から選択できる。
陸地航母は2024年11月に「中国国際航空宇宙博覧会」で初の公開飛行に成功し、広州モーターショーでは有人飛行を披露。25年1月には米ラスベガスで開かれたテクノロジー見本市「CES2025」に登場し、世界的な注目を集めた。予定販売価格200万元(約4200万円)以内で予約受付を開始しており、すでに3000台を超える受注を獲得しているという。

小鵬汽車の何CEOは「今後5年以内に、空飛ぶクルマが日常的な通勤手段として普及すると予想している。私たちはその日に向けて努力していく」と述べた。
*1元=約21円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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