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中国の新興電気自動車(EV)メーカー「理想汽車(Li Auto)」の李想最高経営責任者(CEO)氏は3月27日、「2025年中関村フォーラム年次総会」の開幕式で、自社開発の車載オペレーションシステム「理想星環OS (Li Auto Halo OS)」をオープンソース化すると発表した。車載OSのオープンソース化は、自動車会社としては世界初。
かつてスマートフォンに「Android」や「iOS」が誕生したように、スマートカーにも専用のOSが必要だ。しかし技術的ハードルは高く、コックピットやシャシーに加え、アプリケーションやシステム、デバイスもリンクさせる必要があるため、これまでオープンソース化された車載OSはなかった。
理想汽車は3年以上前から10億元(約200億円)以上を投じて独自の車載OSを開発し、2024年に量産車への搭載を実現した。李CEOは、理想星環OSは4月末からオープンソースコミュニティに順次公開されると明らかにした。
オープンソースモジュールには、車両制御向けOS、自動運転向けOS、通信ミドルウエア、仮想化プラットフォームなどのコンポーネントが含まれる。理想汽車はオープンソースを通じ、世界の開発者にシステムの最適化とエコシステム構築に参加するよう呼びかけていく。これにより、自動車メーカーや部品サプライヤーは、最大で年間数億元(数十億円超)のOSライセンス料を節約できるようになるという。また、これまでクローズドソースのシステム下で「ブラックボックス」化していた技術の壁を打ち破り、国際的サプライヤーによる技術独占構造の打破を目指している。
*1元=約20円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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