料理人に特化した求人アプリ「厨厨招聘」、調理の様子を示すショート動画機能を追加

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テック企業の「莫守網絡(moshou wangluo)」が運営する「厨厨招聘(chuchuzhaopin)」は料理人に特化した求人プラットフォームだ。中国のブルーカラーの労働者数は現在1億2000万人、そのうち料理人は1000万人を超える。オンライン求人市場はすでに激しい競争状態にあるが、ブルーカラー、特に料理人に的を絞った求人ビジネスはインターネット企業にとって未開の市場になるかもしれない。料理人向け求人市場の規模は100億元(約1600億円)級と言われるが、今はその大部分をオフラインで事業を展開する企業が占有しているためだ。

莫守網絡創業者の江鵬氏によると、飲食業界での求人ビジネスを思いついたのは、自身が以前に飲食店を開業した際に料理人探しに苦労したのが発端だという。標準化されているチェーン店とは違い、従来型の飲食店では料理人の良し悪しがメニューや集客を左右する。このため、飲食店は優れた料理長を雇うためには出費を惜しまない。江氏はそこに商機があると考えた。

厨厨招聘は飲食業界の求人にみられる特徴に合わせ、3つの取り組みを行っている。まずは特色あるキーワード。「四川料理」「広東料理」「西洋料理」「スイーツ」など飲食業界特有の分類を設け、検索や選別をしやすくしている。次に画像のアップロード。求人側は仕事や生活環境を示す写真を、求職側は完成させた料理サンプルの写真をアップロードすることで、サイトの使い勝手を向上させている。最後が開発中の動画アップロード機能だ。1分以内の動画で調理の様子を示すことには求職者による料理写真の偽造を防ぐ効果がある。また、採用基準に達しない候補者を面接することで発生する時間や交通費負担の無駄を減らすこともできる。

江氏はプロモーションの手法について、対象を料理人としていることから、インターネット分野のスタートアップ企業がよく使うネット広告や街頭プロモーションなどの手法は大きな効果を生まないと指摘。厨厨招聘はメッセージングアプリで中国最大手の「WeChat(微信)」のグループ機能を活用し、口コミで影響力を拡大していく方針だとした。WeChatのモーメンツの中に求職中の料理人がいればすぐにグループに招待する。こうした的を絞ったやり方でグループを増殖させれば、新たに加入するユーザーにはもれなく求職のニーズがあるということになる。さらに、知り合いの料理人同士で推薦し合うことも、地元密着型のコミュニティ形成につながっている。

ビジネスモデルに関しては、将来的には多くの求人サイトと同じく「経歴閲覧、情報掲載、料理長向け特別求人」など、利用機能別に企業側から費用を徴収する計画だ。まずはユーザーの規模を拡大し、それから徐々に収益化を目指す。

莫守網絡はエンジェルラウンドで投資家の袁彊氏から100万元(約1600万円)を調達している。2019年6月に厨厨招聘をリリースして以来、月平均1万人のペースでユーザー数を伸ばし、現在の登録ユーザー数は3万1000人。1日当たりアクティブユーザー数(DAU)は500人。従業員は9人で、創業者の江氏は2014年に香港理工大学を卒業、不動産サービスの「深圳世聯行集団(Shenzhen World Union Group)」やビッグデータシステム開発などを手掛ける「華訊方舟軟件(CCTSOFT)」でプロダクトマネージャーを務めた経験がある。
(翻訳・池田晃子)

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