36Kr Japanで提供している記事以外に、スタートアップ企業や中国ビジネスのトレンドに関するニュース、レポート記事、企業データベースなど、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」を会員限定にお届けします。無料会員向けに公開している内容もあるので、ぜひご登録ください。
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録
中国(香港)と米国を拠点とする人工知能(AI)創薬スタートアップ「Insilico Medicine(インシリコ・メディシン)」がこのほど、シリーズEで約1億2300万ドル(約180億円)を調達したと発表した。資金調達後の評価額は13億3100万ドル(約1900億円)となった。
出資を主導したのは、恵理集団(Value Partners Group)傘下のプライベートエクイティファンド、上海浦東創業投資、浦東発展集団、無錫市創新投資集団および宜興市国有資本投資控股集団。資金はAIプラットフォームや創薬パイプラインの高度化に充てられる。
インシリコは2014年に設立され、独自のAIプラットフォーム「Pharma.AI」と最先端の自動化ラボを活用し、革新的な創薬ソリューションを提供してきた。すでに複数の重要な成果を発表し、Pharma.AIが創薬の初期段階の効率を高め、コストを大幅に低減できることを証明している。
創薬パイプラインはすでに30件以上を確立、うち10件は治験薬(IND)の承認を取得している。とくに特発性肺線維症の候補薬は第IIa相臨床試験を終え、炎症性腸疾患の候補薬は第I相臨床試験が完了。現在は複数の抗腫瘍候補薬の臨床研究も進めている。
同社は現在、香港取引所に新規上場の申請をしている。2023年6月と2024年3月にも上場目論見書を提出したが、いずれも6カ月を過ぎ期限切れとなった。
AI創薬は高度な先端性がある一方で、研究開発から成果が出るまでに長い時間と多額の資金を要する場合が多い。インシリコも業績を急速に伸ばしてはいるものの、依然として黒字転換できていない。とはいえ、2022〜24年の売上高は3010万ドル(約43億円)、5120万ドル(約73億円)、8580万ドル(約120億円)と順調に伸び、純損失も2億2200万ドル(約320億円)、2億1200万ドル(約300億円)、1710万ドル(約24億円)と赤字幅も徐々に縮小している。
*1ドル=約143円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
36Kr Japanで提供している記事以外に、スタートアップ企業や中国ビジネスのトレンドに関するニュース、レポート記事、企業データベースなど、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」を会員限定にお届けします。無料会員向けに公開している内容もあるので、ぜひご登録ください。
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録