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ドイツの自動車部品サプライヤー大手ZFグループは10日、同社は一貫して中国市場を重視しているとし、中国との協力を深化していく考えを示した。
ZFは同日、ドイツ・フリードリヒスハーフェンに置く本社で行われた「シャシーテックデー2025」で、中国自動車メーカーとの協力の成果を発表し、最新のステアバイワイヤシステムを重点的に展示した。出展された車種のうち、中国電気自動車(EV)メーカー上海蔚来汽車(NIO)の新型車はこの技術を採用しており、中国市場初のZFのステアバイワイヤシステム搭載量産車となった。
ZFのピーター・ホールドマン取締役は発表会で、自動車産業の電動化、スマート化が加速する中、中国市場には力強い発展の原動力がみられると指摘。同社は複数の中国企業と緊密に協力しており、中国のイノベーションのスピードでコア技術の実用化を促し、互恵・ウィンウィンの実現を後押ししていると説明した。
その上で、「NIOとの協力は、当社が中国で進める現地化された共同イノベーションの縮図だ」と語り、中国はスマートシャシー技術などの分野におけるプロセスの市場化で世界の先頭を走っているとの見方を示した。関連技術の中国での実用化が加速するにつれ、より多くのイノベーションの成果の中国から世界市場への進出を促す方針を明らかにした。
NIOの張暉副総裁は、スマートモビリティー分野における中独企業間協力について、優位性の相互補完性が顕著だとの認識を示した。中国企業は敏捷性と系統的なイノベーション能力を備え、ドイツ企業はエンジニアリングや安全規格などの面で豊富な経験があるとし、両者間の協力は関連する最先端技術の実用化加速を後押しすると強調した。
ZFはここ数年、中国市場への投資を拡大し続けている。直近2年で中国に研究開発センター1カ所を立ち上げたほか、工場10カ所の新設または拡張を行った。同社が中国に構える生産施設は約50カ所に上り、世界全体の約3分の1を占める。2024年の世界売上高は400億ユーロ(約6兆9200億円)を超えた。【新華社フリードリヒスハーフェン】
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