中国投資家の視線は遥かアフリカへ 現地特化のVCも誕生

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中国初のアフリカ向けベンチャーキャピタル「非程創新(Future Hub)」が資金を調達した。出資者は中国のベンチャーキャピタル「戈壁創投(Gobi Partners)」とアフリカで高いシェアを誇る中国の携帯電話メーカー「伝音控股(Transsion)」。

これまで新興市場として注目を浴びてきたインドやインドネシア市場は次第に手狭になっており、中国の創業者や投資家の視線はさらに遠いアフリカに向くだろうというのが非程創新の見立てだ。創業から半年、同社は既にアフリカの各産業に関する研究レポートを10件以上発表しており、アフリカの有望スタートアップを紹介する「中非創投合作大会大会(PitchDrive Asia)」を開催し、ナイジェリアとケニアにそれぞれ1000平方メートルの事務所を開設してきた。非程創新がこれまでインキュベートさせてきたプロジェクトは、SNS経由でECへ遷移を促すサービス「微盟(weimob」やIT・スタートアップ専門メディア「36Kr」などのアフリカ版といえるものや、中国・アフリカをまたぐ越境決済プロジェクトなど。この決済プロジェクトを立ち上げた人物は、アフリカ初の上場企業でEコマースを手がける「Jumia」の前GMだ。その後、来年下半期にはアフリカのすべての国を回り、重点国家を10選び出し、優先的に事業を展開していく。

創業者2人へのインタビュー内容を以下に記載する。

ーー投資の前提となるアフリカのベンチャー市況をお聞かせいただけますか。

「第一に、アフリカ市場はまだ発展の初期段階にある。大雑把に言うと、IT系のベンチャーキャピタルやテクノロジー系のスタートアップは、おそらく中国の15年前と同等のレベルだ。第二に、発展の度合に地域差がある。ナイジェリアやケニアのベンチャーキャピタル市場は既に6~7年の歴史があり、モビリティサービスなどの分野は既に地場のプロジェクトがある。雑然とする市場の中で、誰かが潜在的なチャンスを観取しなければならない」

ーー今、アフリカに出資する投資家は多いのでしょうか。

「我々は2~3年以内にアフリカ市場は加熱してくると予想する。昨年10月、インドネシアのインターネット・ファイナンス企業やP2Pレンディングがすでに上陸している。シンガポールのインキュベーターやアーリーステージに特化した日本のベンチャーキャピタルも最近アフリカで活躍し始めている」

「昨年、復星鋭正資本(Fosun RZ Capital)など中国のベンチャーキャピタルの多くもアフリカへ視察に行っている。弊社は中国人がアフリカで設立した初めてのインキュベーターだが、ナイジェリアやケニアなど比較的進んだ地域には多くのインキュベーターが既に存在する。英米資本を加えた地元インキュベーターはアフリカ各国に平均30~50社はあるだろう」

「トレンドを要約すると、インフラ、製造業、貿易など旧来の産業向けは既にあるのだが、今年の上半期からは、インターネットやIT産業での海外勢の進出が顕著になってきたということだ」

ーー投資案件の比率はどうなっていますか。地元の起業家はどのような感じですか。

「弊社投資の60~70%は中国の起業家支援だが、アフリカの起業家の支援もしている。ナイジェリアのフィンテック企業『Flutterwave』創業者のようなローカルの精鋭起業家は1%くらいだ。こうした人々は家柄が良く、海外留学を経て起業する。しかし、99%は草の根起業家だ。彼らの長所は、地元の社会や経済に眠る真の問題点を探し当てられることであり、短所は中国のような大規模なIT起業ブームの洗礼を受けたことがなく、良好な経験も方法論も持っていないことだ」

ーー中国のテクノロジー大手では、どこがアフリカ市場に関心を持っているのでしょうか。

「アリババが比較的有名で、同グループの『eWTP(世界電子貿易プラットフォーム)』はルワンダでサービスを開始し、IT起業家支援セミナー『eFounder Fellowship』もアフリカ向けがスタートした。中国で開催されるアリババのコンペには、アフリカの創業者も毎年大勢招待されており、馬雲(ジャック・マー)会長も立ち会ったことがある」

ーーアフリカではどの分野が比較的良好、またはチャンスがあると見ておられますか

「フィンテック、モビリティサービス、エンターテイメント全般、コンテンツやメディア、マーケティングサービスなどが、現時点ではチャンスの多い分野だ」
(翻訳・永野倫子)

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