Y Combinator中国が幕を閉じる カリスマCEOの陸奇氏がチームの独立について語る

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Y Combinator中国が幕を閉じる カリスマCEOの陸奇氏がチームの独立について語る

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2019 年11 月21 日、元バイドゥ(百度)のCOOで米国トップレベルのアクセラレータ「Y Combinator(Yコンビネータ、以下「YC」)の中国支社CEOの陸奇氏が、新に「奇績創壇(MiraclePlus)」を創設すると発表した。彼が元YC中国チームを率いて新しいインキュベーターを運営することとなり、YCは戦略的に米国に戻り、中国を含む海外事業から全面的に撤退することとなる。

11月中旬に、YC中国が初めてDemo Dayイベントを開催し1700余りの申請プロジェクトから選抜した22社がプレゼンテーションに参加したばかりだった。

完全に中国国内にフォーカスするようになる陸氏のチームは、奇績創壇の将来についてどう考えているのか。36Krは陸氏を独自に取材した。

ーーいつYCから中国撤退が告げられましたか。また、なぜこのタイミングで公表したのですか。

「YCから中国撤退を知らされたのは、2019 年の5月上旬頃で、今年秋の起業家ブートキャンプの募集開始直後だった。このタイミングで公表したのは、22社のスタートアップチームへの影響を最小限に抑えるためだ」

「実際に、YC中国から奇績創壇になっただけで、YC中国チームが引き続き運営し、チームメンバーもポジションも変わっていない」

 ーー中国撤退について、YC米国側とどのように合意しましたか。

「YCは戦略上、米国におけるシードアクセラレート業務にフォーカスしている。一方、私はYCに入社した前提として、中国のために、中国に属する、中国設立という3つの条件を提示した。よって、お互いへの理解とサポートに基づき、YCの新しい戦略の中で、中国で事業を続けるためには、私個人として私のチームとともに中国業務を引き継ぐことがベストだと考える」

ーー独立したら、YCというブランドのサポートを失うと思う人がいますが、独立することでより広い舞台を与えられることになると思いますか。

「独立して運営するほうが有利だと思う。YCというブランドがなくなると、一定の影響はあるが、限りがあると考えている」

「2018 年 11 月に、初めて募集を開始した際に、規模が小さい過渡期の起業キャンプを行った。中国から起業者を募集し、米国でインキュベートするというキャンプだった。しかし、面白いことに、厳しい面接に合格した参加者の多くは、最終的にはYCからの資金調達を受けなかった。彼らがキャンプに参加したのは、YCに認められて、中国で出資者を探すためだったのだ。YC米国が15万ドル(約1640万円)出資したら、7%の持分比率となり、米国でインキュベートしなければならない。このような米国中心のインキュベーション方式は中国の状況に合わない」

「よって、我々はこのように次のステップに入っていくことを喜んでいる。クロスボーダー協力が不要のため、100%ローカライズができるようになり、運営効率等が大幅に向上できる」

ーー独立して改めて資金調達が必要になってから、どのようなチャレンジがありましたか。

「まず、初めての資金調達で、初めてのファンド管理だ。また、投資者にもなったことがない。タイミング的には投資が低迷する時期にあり、ベンチャー投資資金規模が縮小している。あと、米ドルファンドには海外LP(リミテッドパートナー)がいたが、国際環境を検討した結果諦めることにした」

ーーこれから、どのようにスタートアップ起業をサポートしていきますか。

「スタートアップ企業については、売上の増加(一部はユーザーの増加)に注目している」

「多くの技術型企業は、ユーザーとの距離が遠く、業界に対する理解が足りない。よって、これらの企業のために、販売、チャネル、宣伝、サプライチェーン、商品の出荷についてサポートし、彼らに力をつけてもらおうと考えている。顧客を探してあげるのではなく、意識の向上をサポートする—— CEOだから営業に行かないというのではだめだ。きちんとした商品作りには、CEOを始めすべての主要メンバーが販売に関与し、顧客との距離を縮めなければならない」

ーーバイドゥを退職して1年経ちましたが、初めての起業について思いをお聞かせください。

「起業の初期には、大事なことが2点あると思う。まずは、なるべく長く生きていかなければならない。やりたいことを徹底的に明確にアピールする以外に、強い資金調達能力が必要だ」

「次に、商品の更新スピードは速ければ速いほど良い。自社の『プロダクトマーケットフィット(PMF)』を早く見つけ、商品を市場のニーズに合わせる。我々の方法はLPとのコミュニケーションを通じて、我々の価値をはっきりと伝えるというやり方だ。また、PMFを獲得し、迅速な成長を実現するために、チーム全体がいつでも全力疾走の状態で、高い学習力を保つようにしている」

(翻訳:小六)

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